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家族にはじめてのインタビュー。7人が家族に質問した記録と記憶

燈里、植本一子、枝優花、後閑麻里奈、野村由芽、堀静香、吉野舞

2019年5・6月 特集:ぞくぞく家族
テキスト:野村由芽
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植本一子⇔「彼氏」でも「新しいお父さん」でもない同居人・ミツ

植本一子さん

答えてくれたのは今一緒に住んでいるミツという男性です。
間柄に名前をつけるのが難しいのですが、パートナー、でしょうか。

・あなたにとって家族ってどんなものですか?
家族は、良くも悪くも同じ家に集まるひとのことだと思います。分かりあえない親や配偶者がいたって、同じ家に住んでるから帰らなきゃいけないし、そういうことに一子さんも苦しんできたんじゃないでしょうか。でもいまは反対に、同じ家に住んでるから自分は家族だって言える気がします。

・(子供達を含む)私たちはどんな関係だと思いますか?
うーん、仲間? 楽しく生活を続けていくための同志というか、仲間のような気がします。あんまり親とか子って感じではないかな。家族内では「彼氏」でも「新しいお父さん」でもない位置付けだから、一緒になって遊べるんだと思います。

・家族以外の言葉で私たちの関係を表すとしたらなんと言いますか?
えー、なんだろう……チームですかね。野間さんみたいに、近所の人もゆるやかに参加して、みんなで楽しく生きていくチーム。家族って言葉はぼくにとって大きくて重いから話しづらい。「チーム・石田家」みたいなほうが良いんじゃないでしょうか。名前がださいけど。

・家族の関係性をつくっていくなかで、大切にしていることはなんですか?
我慢しないこと、コミュニケーションをよく取ること。これが課題だね、とよく一子さんと話しています。いつでも機嫌よく暮らしていればみんなハッピーなので、お互いにストレスがなくなるように工夫しています。家族は長期戦だと思うので防げる衝突は防いでいきたいです。

・これからも家族である私へのメッセージ
一子さんは普通なら考えずに逃げてしまうことにちゃんと向き合っていてとても立派です。だからこそ、一緒に生きたいと思えています。これからも共に、考えながら暮らしていきましょう。

PROFILE

燈里
燈里

1992年茨城県生まれ。台北在住。千葉とフィンランドで教育学専攻・現代芸術理論副専攻を経て、現在は台北教育大学国際修士現代芸術課程に在籍。2012年から忘れる記憶の記録のためにスケジュール帳を作る。

植本一子
植本一子

1984年、広島県生まれ。2003年、キヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞し写真家としてのキャリアをスタートさせる。広告、雑誌、CDジャケット、PV等幅広く活動中。13年より下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げ、一般家庭の記念撮影をライフワークとしている。著書に『働けECD わたしの育児混沌記』『かなわない』『家族最後の日』、共著に『ホームシック 生活(2〜3人分)』(ECDとの共著)がある。

枝優花
枝優花

1994年3月2日生まれ。群馬県高崎市出身。映画監督、写真家。映画のスタッフをしながら、監督を務めた映画『少女邂逅』が新宿武蔵野館を始め全国公開が決定している。第42回香港国際映画祭に招待される。またSTU48デビューシングル「暗闇」のMVを監督も務めた。そして今年の夏には山戸結希監督企画の映画『21世紀の女の子』で再びメガホンを取る。また雑誌「装苑」にてコラム「主人公になれない私たちへ」を連載中。

後閑麻里奈
後閑麻里奈

尾道在住。広島空港内にある、ヴィーガンミルクチョコレートファクトリー「foo CHOCOLATERS」工場長。女性・クィア・トランス・ノンバイナリーに向けたプロジェクト「GRRRDEN」を始動。不定期でzineの発行やDJイベントを開催している。アンダーウェア・プロジェクト「Kiss Your Grrrden」やzineなどの個人制作物を主に扱うミニショップ兼インフォスペース「Virgo Stingray」もマイペースに活動中。

堀静香
堀静香

1989年よこはま生まれ、よこはま育ち。歌人集団「かばん」所属。本州のはじっこで短歌をつくりながら、哲学者の夫と、そして最近うちに突然やってきたムーミンとともに、三人で楽しく暮らしています。twitterやnoteでその暮らしを綴っているので、読んでいただけたら嬉しいです。

吉野舞
吉野舞

1995年秋生まれ。兵庫県淡路島出身。この春、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業予定。
やりたいことをやりたいと思った時に、すぐにやらないと自分を裏切ったようで落ち着かないので、興味があることは、何でもやろうと思います。
書くことは、やりたいリストの一番上。座右の銘は「人生の大体の出来事は、自分のせいで人のおかげ」。肩書きはまだ、ないです。今、東京。

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