She isの更新は停止しました。新たにリニューアルしたメディア「CINRA」をよろしくお願いいたします。 ※この画面を閉じることで、過去コンテンツは引き続きご覧いただけます。

2020年4月10日(手塚よしこ)/違う場所の同じ日の日記

くだらないが100%正しい謎の意地が生まれた日

テキスト:手塚よしこ
  • SHARE

4月10日

社会から離れてひたすら自宅にこもっていると、仕事での普段の違いからによる諸々の遅延はもちろん、時間の感覚がおかしくなり自分の生活や思考の効率も悪くなり、自己嫌悪に陥った上に明日こそは! と思って目が覚めるとお昼近く、なんてことの繰り返し。

ネガティブ思考が続くと体にも不調が出るのかな……と思っていたら、なんと体調がすこぶるいい。びっくりするほどいい。毎食自炊するからなのか、単に動いてないから疲労もないのか。考えた結果、人に会うことで被るストレスが全くないことが理由と判明。

満員電車や必要性を感じない対面ミーティングがないとこんなに体調に出るものなのかと感心しつつ、朝起きてiPhoneを見るとメッセージが1件。昔デートしていた人から超久しぶりの連絡がただ一言「無事か?」とのこと。この状況じゃなければもしかしたらもう連絡を取ることがなかったかもしれないと思うと相手の真理も妄想しつつニヤニヤして近況報告。なんとオンライ飲みをすることに決定。

地球の歴史の中でも大事件な今、私の歴史にも何か事件が起きるのではないか。あの時言えなかったことが言えるのではないかとソワソワしながら仕事をしつつ、約束の時間が迫ってきたと思ったらまたメッセージが一件。「召集がかかったから行かなくちゃいけなくなった」このご時世に行きたくなる召集、一体どれだけ魅力的な召集なんだ???

思い残しのないように言いたいことはその時ちゃんと伝えておかないと、それが言える時に伝えるチャンスすらないというドラマに加え、時間をかけうまくいかなかったものは結局うまくいかないということを学んだコロナ禍の一日。私は何があってもこの状況で外出してたまるかと、くだらないが100%正しい謎の意地が生まれた日でもありました。#STAYHOME

「違う場所の同じ日の日記」
この日々においてひとりひとりが何を感じ、どんな行動を起こしたのかという個人史の記録。それはきっと、未来の誰かを助けることになります。
ほかの方の「違う場所の同じ日の日記」へ

PROFILE

手塚よしこ
手塚よしこ

A-GENT TOKYO デザイナー・プロデューサー。東京でビジネスを専攻後、ロンドンにてグラフィックデザインを学ぶ。好きなものは夏。嫌いなものは冬。住みやすい場所を求めて旅をしながら働いています。

2020年4月10日(手塚よしこ)/違う場所の同じ日の日記

SHARE!

2020年4月10日(手塚よしこ)/違う場所の同じ日の日記

She isの最新情報は
TwitterやFacebookをフォローして
チェック!

RECOMMENDED

LATEST

MORE

LIMITED ARTICLES

She isのMembersだけが読むことができる限定記事。ログイン後にお読みいただけます。

MEMBERSとは?