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緑溢れる公園で癒やしを得よう。She is的公園ガイド8選

緑溢れる公園で癒やしを得よう。She is的公園ガイド8選

Girlfriendsが薦める台湾、大阪、名古屋、東京、神奈川の公園

編集:竹中万季
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林試の森公園(東京都目黒区・品川区):歩いているだけで森林浴気分。園内にいる動物たちが堪能できる公園

松井友里(チーム未完成)

遠出が難しくなってしまったことにより、もっぱら家の周辺ばかりうろうろと散歩していて、ご近所への解像度が過去最高に高まっている。

気のよさそうなゴールデンレトリーバーがいつも玄関先で寝そべっている家を見つけては勝手にMBGS(マイ・ベスト・ゴールデンレトリーバー・スポット)に認定したり、蜂蜜味の手づくりアイスクリームを売る店を発見したり、どことなく入りづらかった花屋に初めて入ってみたらお店の人が意外と優しくてうろたえたりする日々のなかで、足しげく通っているのが林試の森公園。東急目黒線の武蔵小山駅か、不動前駅、どちらからも10分ほど歩いた場所にある。その名が示す通り、もともと林業のための樹木の試験場だったことを活かした公園で、園内にはうっそうと木々が繁っており、初めて訪れたときは、そうだねたしかにこれは森であるね、とけっこう驚いた。

そこでの過ごし方を固定されず、きままでいられる自由度が高いことがいい公園の条件であると思っているので、そのためにはある程度の広さを公園には望んでしまうのだけど、林試の森公園は、都心にほど近い公園としてはなかなかに広く、園内をのんびり一周すると、ざっと30分ちょっとはかかる。舗装された広い道だけでなく、木々の間にほんの少しだけ草木がかき分けられた、生ぬるめのけもの道のような道もあるので、ときにはあえてそちらを通り、そのちょっとした歩きづらさを楽しんでみたりもする。

そんな園内は、ただ歩いているだけでも普段の靴や服装で森林浴気分が味わえてけっこう気持ちいいけれど、散歩しながら園内にいる動物たちの姿を眺めるのがもっとも好きな過ごし方だ。池で甲羅干しをする亀たちを数えたり、散歩に連れられてきた大小さまざまな犬の生態を観察するのは、わりと飽きない(ちなみに亀はめちゃくちゃ多くて、いまだ一族? の全貌がわからない)。都内にはあまり似合わない、大きな美しい鷺がとつぜんあらわれたときにはすこしぎょっとした。公園を出てすぐの場所で2匹のたぬきを見かけたこともあるので、きっとたぬきもここに住んでいるんじゃないだろうか。

なかでも一番のお目当ては、あちらこちらの木陰でくつろぐ猫たち。猫たちはそれぞれにきっぱりと自分の縄張りを持っているようで、各自が適切な距離を保ちながら香箱座りでうとうとしたり、樹木の根元でお腹を舐めている様子を見るのは、嬉しくて仕方ない。たまにちゃっかりベンチに座っていたりもする。猫には、猫の数だけ固有の魅力があるので、家にも猫がいるというのに、いつまでだって見つめていたくなってしまう。
そんな林試の森公園を訪れるのは、自然も動物ももっとも躍るようにいきいきして見える春先が、やっぱり一番おすすめ。桜の季節であったなら、帰り道に公園の東側から出てかむろ坂へ抜けると、貴族の食卓のように大盤振る舞い状態で咲き誇る、立派な桜並木を見ることができるしね。

PROFILE

燈里
燈里

1992年茨城県生まれ。台北在住。千葉とフィンランドで教育学専攻・現代芸術理論副専攻を経て、現在は台北教育大学国際修士現代芸術課程に在籍。2012年から忘れる記憶の記録のためにスケジュール帳を作る。

櫻子
櫻子

ekot spectrum works / 檸檬はソワレ ディレクター
1992/05/07 東京都出身
幼少時から東京、深圳、香港での生活を経て、貿易関連の業務に従事しながら、2015年からワックスサシェ・キャンドルの制作をはじめ『檸檬はソワレ』として活動をスタート。2018年3月より、檸檬ソワレを包括し、より裾野を広げた制作・提案を目的とした『ekot spectrum works (エコー・スペクトラム・ワークス)』を立ち上げ展開中。
東京、札幌、大阪など複数の店舗での取り扱いの他、イベント出展も多数。
最近ではMUSIC VIDEOへの作品提供や、手塚治虫生誕90周年アニバーサリーコラボレーション等、活動の幅を広げている。

丘田ミイ子
丘田ミイ子

文筆業9年目、2児の母。滋賀県にて、四人姉妹の三女として程よく奔放に育つ。大学は、日本語日本文学科の太宰治ゼミに所属。その後上京、ライターの道へ。キャリアスタートは『Zipper』。その他雑誌・WEB・広告のライターを経て、2018年よりペンネームを一新し、演劇と生活を綴る日々へ。ライフワークとして、詩を使った展示『色彩—ichijitsu』(2012)、『たびのこどもpresents「こゝろは、家なき子」』(2015)などを不定期開催。次回は2020年3月頃予定。言葉を紡ぎ、隙あらば演劇を浴び、役者の夫と2人の子どもと生きています。目下、人生のスローガンは、“家庭と演劇の両立”。

カトートシ
カトートシ

大学職員 兼 映画エッセイスト

2018年よりカトートシとして活動を開始する。
大学時代は文学批評を専攻。
本屋や美術館のスタッフ、カナダでのライター経験を経た後、現在は大学で働く傍ら、「映画エッセイ」を執筆。映画から抽出したエッセンスを日常の枠組みで解釈し、言葉で再構築する。
カトートシという名前は、俳人である祖父に由来するもの。

チーム未完成
チーム未完成

しをりん、ゆりしー、ぴっかぱいせん、ゲッツ!の落ち着いた大人の女性4名によるクリエイターごっこ集団。各々が、写真、デザイン、似顔絵、文章、音楽制作、DJ、ガヤなどの一発芸を持ち、2014年夏に渋谷センター街に彗星の如く出現した気でいます。パンと書かれたステッカー、パンのZINE、パンのグッズ、パンの楽曲等を次々と発表し、主にアートイベントの賑やかしとして活躍しています。最近は海外のアートブックフェアに乗り込んだり、CHAIやDJみそしるとMCごはんのMV制作もやらせてもらって恐縮です。

寺尾紗穂
寺尾紗穂

音楽家。文筆家。1981年11月7日東京生まれ。2007年ピアノ弾き語りによるアルバム『御身』が各方面で話題になり、坂本龍一や大貫妙子らから賛辞が寄せられる。以降、アルバム『御身onmi』『風はびゅうびゅう』『愛の秘密』『残照』『青い夜のさよなら』『楕円の夢』『私の好きなわらべうた』『たよりないもののために』をリリース。並行して伊賀航、あだち麗三郎と結成したバンド「冬にわかれて」の始動、坂口恭平バンドにも参加。活動は、映画の主題歌提供、CM音楽制作(ドコモ、森永など多数)やナレーション、エッセイやルポなど多岐にわたる。新聞、ウェブなどで連載を持ち、朝日新聞書評委員も務める。著書に『評伝 川島芳子』『愛し、日々』『原発労働者』『南洋と私』『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』、編著書に『音楽のまわり』がある。

麦島汐美
麦島汐美

1995年東京生まれ。
ミスiD2018文芸賞受賞。写真、映像、文章の制作と、インターネットや雑誌などで発表を行う。ステージで歌って踊るあの子も、50年前にひとりの部屋で小説を書いていたあなたも、いま隣で餃子を頬張っているこの子も私のアイドルなら、いつか私も誰かの小さい光になれたらと目論んでいる。現在はテレビの制作会社勤務。
https://shiomimugishima.com/

吉野舞
吉野舞

1995年生まれ。淡路島生まれ、育ち。
写真を撮ったり、文章を書いたりしています。
座右の銘は「人生の大体の出来事は、自分のせいで人のおかげ」。
今、東京。

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