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今日も訪れるかなしさもさびしさも、お悩みも、
背中にヨイショとかついだら自分だけの光にして、出発できたらいいのに。
わたしたちThe Wisely Brothersのメンバーは、晴子はやりたいことを後回しにしがち、いずみは考えていることを言葉でうまく伝えられなくて、あかねは一人で何かをはじめるのが苦手。それぞれの悩みはなかなか自分だけでは見方を変えて考えることができない。
そのためにまず計画しよう。
気になっていたあの人とお茶をしながらそっと聞いてみたい。
あなたもお茶会に参加して、置き場所の見つからない気持ちや、クスッと笑えるような、相談するでもない小さな悩みを話してみて。
答えは見つからなくてもいい。いつかの自分につながるはず。
それぞれが自分の悩みのキャプテンなんだ!
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今回のお悩みキャプテンは、あかね。「新しいことに挑戦するのが苦手…」
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この連載では、毎回、The Wisely Brothersのメンバーの一人が「お悩みキャプテン」になり、会いたい人を決めて、その人に聞きたいことをメンバーを巻き込みながら企画書にしていきます。今回は、ドラムのあかねが企画書をつくりました。
悩みの背景
どうも昔から1人で行ったことのない場所へ行ったり、何か新しいことを始めるのが苦手。変わらず、居心地のいい環境に甘えてる!? もう25歳だし、自分の好奇心に素直に動ける人になりたい……!
今回のお茶会ゲストは……
多屋澄礼さん。
ファッションや音楽を中心にお店のディレクションを手がけたり、翻訳のお仕事など、幅広く活躍している澄礼さん。2017年の『HEMMING EP』のスタイリングがきっかけで出会った私たちの尊敬するかっこいい姉さん!
その活動や人脈の広さ、どことなく感じる女性が輝く、楽しめるような内容……。ききたいことが沢山あふれてます!
ゲストに聞きたいこと
1. ひとまず、最近どうですか、姉さん!
2. お子さんが生まれる前と後での変化は?
3. 行動力の源、忙しい日々のいきぬきは?
さて、どんなお茶会になったのでしょうか? あかねのレポートをお届けします。
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澄礼さんとの出会いのきっかけは、『HEMMING EP』のMVとジャケット撮影。
悩みって何だろうか。
私はよく「こんなこと悩みといえるだろうか」とか、「他の人と比べたら」とかばかり考えて、悩みごとに悩んでるみたいなよくわからないことになる。でもこれって、もしかすると私だけじゃなかったりする? 自分以外の人の意見を聞いてみたいって思っていた。
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今回お話を聞きたいと思った澄礼さんと私たちの出会いはさかのぼること2016年。1stEP『HEMMING EP』のMVとジャケット撮影の時にスタイリングと当時澄礼さんが開いていたお店「Violet And Claire」をお借りしたのがきっかけでした。
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雑貨でいっぱいの店内をそのまま使って撮影しました。
撮影の時に、お店をなんと23歳の時に開いたと聞いてびっくり。その時から、「女子といえば澄礼さん」と多くの人から頼られるほど女の子がファッションや音楽を楽しめる場所を作ってきた澄礼さんに、私の抱える「新しいことに挑戦するのが苦手」という小さな悩みを聞いてもらいたいなと思っていた。
出会ってからも、私たちのバンドのグッズをお店においてくれたり、海外から来日していたバンドのライブでばったり会ったりはしていたものの、こうしてゆっくりお話しするのは初めてなので、まずは澄礼さんのこれまでの仕事のお話などを聞かせてもらいました。
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「女の子のための場所を作りたい」という思いでやってきたお店を閉じるという転機。
これまで「女の子のための場所を作りたい。音楽とファッションがいい具合に合わさった場所を提案したい」という思いでやってきたお仕事も、結婚し家族ができて、自分のことだけに時間を使えなくなったこともあり少しずつ変わってきたという。
30代になり、お店に来てくれる女の子の気持ちに寄り添えているのか、本当に彼女たちにとって正しいアイコンとなっているのかを考えた時に、お店に対してこれまでと同じ思いでストレートに向き合うのが難しくなり、結婚を機にお店を閉じたという澄礼さん。それから、編集の仕事をしながら、ディスクユニオン池袋店内のミュージック・セレクト・ショップ「Girlside」をプロデュースするお仕事もスタートし、女の子がもっと音楽を知って楽しめる空間を手がけている。
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『Girlside』はレコードやCD、DVDのほか、雑貨やアクセサリーなどのファッションアイテムも揃うお店。
澄礼さんはいつでも自分に正直に、向き合って仕事している。お話している中で「昔から、自らかじ取りをしたい気持ちが強かった」と言っていた。結婚するときも、自分がキャプテンになって航海に行きたいという気持ちから、夫に「仲間になってくれ!」という話をしたそう。自分が向かいたい場所に対して道を切り開く力があって、ひたむきにそこへ向かえる澄礼さんの芯の強さを感じた。
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歩くことと、お笑いを見ることが息抜きに。
今は双子のお子さんも生まれてさらに働き方が変わり、時間の使い方も難しくなったはず。前よりもさらに時間の工夫をするようになったという澄礼さんに、そんな忙しい日々の息抜きについてもうかがいました。
澄礼さんは歩くのが大好きで、休日にオフィス街をお散歩するのがおすすめだと教えてくれた。気づいたら家族を連れて10km近く歩いているとか! 確かにオフィス街は休日になるとすいていてリフレッシュになりそうでいいなと思った。
また意外にもお笑いが好きで、テレビを見ている時間も仕事と直接関係がないからこそ息抜きになっているそう。私たちも少なからず知っている芸人さんの話で盛り上がった。
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一つの話題からいろんなところへ派生してしまうのもなんとなく女子会らしくて楽しい時間。私が作った見たことのない形式の企画書を前に、澄礼さんが話題のかじ取りをしてくれたのがとてもありがたく、そして緊張してただただ話を聞くばかりの自分の頼りなさを実感していました。
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