生理のときは、自分を甘やかすのが大事ですよね。(長井)
―生理の日でも心地よく過ごすためにしている、「じぶんにいいこと」はありますか?
犬山:我慢しないこと! 生理前からかなり食欲が出ちゃうほうなんだけど、PMSを自覚するまではその欲求を無理やり抑えつけて、余計にイライラしてしまっていたんです。でもいまは、生理が近づいてきたら深夜の炭水化物も甘いものもOKにしています。生理が明けたら逆に食欲が落ちることもわかってきたから、長期的にバランスをとればいいと考えるようにしていて。あとは、お腹が痛かったらすぐに鎮痛剤を飲んじゃうし、夫にも甘えたいだけ甘える。とにかく我慢をしないで暮らすんです。
長井:自分を甘やかすの、大事ですよね。私は整体に行ったりして、身体をゆるめる時間をいつもより多めにとるようにしています。ちょっと身体を動かしてあげるだけでも、気持ちが落ち着いてきたりするから。
犬山:もちろん、PMSの重さって個人差が大きいし、一歩も動けない人もいる。だから、誰もが努力だけで乗り切れるよって話ではないんですけど……自分なりの方法を持っていると少し気が楽ですよね。
ソフィが製品をつくるときには「女性が幸せになれるかどうか」という基準があるんです。(長井)
―自分をいたわる、甘やかすことに対して、企業がアプローチしてくれたのが「ソフィ ORGANIC® オーガニックコットン」シリーズだと感じています。上質なコットンを使用したナプキンと、落ち着いたテイストのパッケージは、生理中のテンションを少し上げてくれそうです。
犬山:まず、この見た目が本当にかわいいですよね! パッケージがパステルカラーじゃないのが、本当にうれしい。
―このシリーズは、どんな着想から誕生したんでしょうか。
長井:大きなことを言ってしまいますが、ソフィが製品をつくるときには「女性が幸せになれるかどうか」という基準があるんです。これを世に出すことで女性が幸せになれるのかというのは、私個人としても、とても大切にしている考え方。
そういった観点で世の中をとらえ直してみると、現代の女性はまず、本当に忙しいんですよね。仕事も子育てもしている方が多いし、誰もがSNSなどを通じて、直接会わない人にまでコミュニケーションを取っている。日々のタスクが煩雑化しているから、やっぱりみんな疲れているわけです。でも、そうやって外に向けるエネルギーは、自分の内側から来ていますよね。内側がどんどん空っぽになると、ない袖は振れない、という状態になってしまうんです。
―やりたいこともやれることも増えて、ついエネルギーを使い果たしてしまう感じ、とてもよくわかります。
長井:そんな女性たちが、生理のときにどんなナプキンを使うと幸せになれるか? と考えて生まれたのが「ソフィ ORGANIC® オーガニックコットン」シリーズです。オーガニックコットンと聞くだけで、ちょっと贅沢な感じがしますよね。生理で身体がしんどいとき、自分をいたわるためにぴったりの贅沢。頑張っている自分にご褒美をあげるような感覚で、からだにいいことをしたい方々に届けたいと思っています。
犬山:私は肌が弱くて、すぐにかゆくなったり荒れたりするから、下着はすべてコットンを使っているんです。でも、ナプキンは最適なものを見つけられていなくて……肌よりも粘膜のほうがデリケートなのに。新幹線の移動も多い仕事だから、数時間替えられなかったりすると、どうしても不快になってきちゃうんですよね。だからオーガニックコットンのシリーズは、本当にうれしいです!
長井:犬山さんみたいに、忙しくてナプキンを長時間替えられない人ってずいぶん増えているんですよ。そうするとやっぱり、どんどん蒸れてきて、不快感の原因になってしまいます。ナプキンの進化によってモレは減ってきているけれど、蒸れが原因のトラブルはなかなか減らなくて……デリケートゾーンは簡単にかける場所ではないから、変にモヤモヤするんですよね。
そのうえ月に1回、そのストレスと向き合わなくてはなりません。オーガニックコットンは、かゆみを引き起こす一因になっている経血と汗をしっかり吸収して、蒸れにくくしてくれる。専業メーカーとして、肌のケアにもきちんと力を入れたいからこそ、素材にオーガニックコットンを選びました。
―女性を幸せにするために、内側からエネルギーを満たそうと、オーガニックコットンが採用されたわけですね。
長井:とはいっても、オーガニックでナプキンをつくろうという構想は、じつは何年も前からあったんですよね。きっと他社さんでも、ずっと考えられてきたと思います。でも、オーガニックコットンってすごく扱いにくい素材だから、なかなか実現できなくて。吸収力が高い反面、今度は「吸いすぎてしまう」んですよ。縦の長さは結構あるから大丈夫なんだけど、横の幅は大きくてもスマホケースくらいしかないじゃないですか。だから、横に吸いすぎるとモレてしまう。そんな「横の闘い」がありました。
―「横の闘い」! こうして発売に至るまで、どんなブレイクスルーがあったんですか?
長井:ひとつは、肌に触れる面は100%オーガニックコットンを守りつつ、その下の層は不織布を配合したコットンを敷いて、二層構造にしていること。上部のオーガニックコットンでぐっと吸い込み、下部の不織布配合コットン層にぎゅっと落とし込むスタイルで、横モレを防いでいます。もうひとつは、肌にふれる面の加工。凸凹をつけることで、経血の広がりを抑えつつ、天然コットンならではの毛羽立ちも軽減しているんです。
犬山:凸凹は、ただのデザインじゃないんですね! すごい!
長井:サンプルを試していただいたお客様からも「肌に付く経血が少なくなった」などのお声が寄せられています。お手洗いに行ったとき、肌に残っている経血ってトイレットペーパーに付くじゃないですか。でも、このナプキンを使った方には、トイレットペーパーで拭ってもほとんど経血が付かないと感じていただけた方もいて……「ひどかった肌の不快感が改善したかも」という感想もうれしかったですね。