パートナーにお金の話ってしにくい空気があります。
パートナーの収入を聞きにくい空気もあります。
「お金目当てって思われそう」とか「お金ばっかり気にしてる汚い人間って思われそう」とか。
でも、お金ってそもそも汚いんだったっけ。
汚いも何も、お金って道具だし、値段はただの数字。
値段が高い=良いものってわけでもない。
それ以上でもそれ以下でもないのに、なんだかお金のことを言い出すと下品って空気がある。
道具の話をすることは下品でもなんでもないのに。
お金欲しさに醜く下品になる人がニュースで流れるから、一緒にお金の印象も悪くなっちゃったのかもしれません。
そして、稼ぐ額がその人の価値だという空気も、お金の話をしにくいことに一役買っている気がします。
「あなたの価値っていくらなの?」なんて質問は下品ですものね。
でも、そのお金の捉え方は本質からずれていると思うのです。
人がパートナーと一緒にいたいと思う先には「幸せになりたい」という気持ちがあります。
パートナーと一緒に生活するとなると、幸せが長く続くよう、幸せをもっと増やしていけるよう環境を整えます。鳥がせっせと巣を作るように人間も環境をせっせと整えるのです。
2人が眠る布団を用意したり、家事を分担したり、コミュニケーションのルールを作ったりします。
そこにお金という道具をどう使うか話し合うことも必要になります。
でもお金は道具だから、その道具の扱いに長けている人、苦手な人がいます。
同じ内容の仕事をしていてもお金の扱いが得意な人はたくさんの報酬を手に入れるし、苦手な人は少額になるでしょう。
得意不得意が確実にあるのです。
2人の関係がうまくいくためにも、お金について話し合って相手のことを知って、協力し合うのがベストだと私は思うのです。これをやらないと後々大変になる話も聞きます。
「男がお金が得意」「女はお金が苦手」
なんてわかれるようなものでもありません。
実際我が家は、数字が好きな私の方がお金の扱いは得意で、夫は数字のように割り切れるものより、優しさだったり暖かさだったり表現だったり割り切れないものの扱いが得意です。
でも、お金が苦手でも夫の魅力はとどまるところを知りません(私調べ)。
朝、子どもが起きたら、私を寝かせておくために自分が起きて子どもと一緒に隣の部屋にすっと行く彼の魅力はお金じゃあ測れません。
お金が得意かどうかは能力の一つであり、その人の価値や魅力の全てではないのです。
だからパートナーとこれからの家庭の仕事の分担について話し合う時、
それぞれの得意なこと・不得意なことを挙げる項目の一つにお金を入れて話すのが筋の通ったやり方だと思うのです。
「俺、料理得意、お金苦手、掃除苦手、友達付き合い得意、人の面倒見るの得意」
「私、料理苦手、お金得意、面白いもの見つけるの得意、感情のコントロール苦手」
とか。
お金が苦手な人が稼ぐ人を好きになるのはごもっともだし、
料理が苦手な人が料理上手な人を好きになるのもごもっともなんですよね。
でも、お金って意識すると多少扱いは上手くなれるので、ちょっと勉強しておくのはいいかもしれません。
村上世彰さんの『いま君に伝えたいお金の話』という本がわかりやすくておすすめです。
お金が苦手でないというのは、いざという時に役立つ能力だと思いますから。
変に気負いすぎず、パートナー間でフラットにお金について話せるようになるといいなと思っています。