横澤琴葉:kotohayokozawaのSTAY HOME 私服チャレンジ
みなさん、なんとか元気に過ごしていますか?
今日何回笑いましたか? ちゃんと美味しいご飯も食べていますか?
私はどちらも7割減といったところです。
この1か月で、私は28年生きてきて初めて「いつも、いまが一番最高とは限らないんだな」と思い知らされました。本当にびっくりです。普段何気なく過ごしていても日々の積み重ねから得られる経験値は大きく、常にどんどん自分はアップデートされている気がしていたのですが、ずっとSTAY HOME状態になってからのこの停滞っぷりときたら……(今はまだ目には見えないけれど、きっとこの経験はこれからさき長い目で見たときに精神的な面での強い免疫となってくれることは間違いないのですが)。
私は現在ファッションレーベルkotohayokozawaを運営しています。こんな状況でファッションとか本当どうでもいいわって正直私も思ってしまうくらいなのですが、これから世の中はどうなっていくのだろう、ファッションのあり方はどう変わっていくのだろうと考えた先に、自分の会社をどうするとか、商品をどうするとかそれ以前にまず「超個人的な趣味として、変わらずただファッションは楽しんでいたい」という思いが湧き上がってきました。
基本的に物事に対して0か100でしか考えることができない私は、今のこの状況が一生続いたらどうなるのだろうと考え始めました。同居する家族以外とは一切接触できず、それ以外の人たちとは画面上でしか会うことができない世の中になったら、もう装いなんて何でも良いわけです。きっと人々はより快適に家での生活ができる服装だけをするようになります。そんな中でもいつか思う存分外出できる日が来るのをきっと夢見て、毎日その日のために準備をし続けている人がいたら素敵じゃないですか(一瞬、前向きに見えるけどすごいネガティブなことを言っています)。まずそれをやってみようと。
ということで私は毎朝その日に着たいと思った服装に着替えて写真に記録する「STAY HOME 私服チャレンジ」なるものを始めることにしました(そうして写真を撮り終えたら粛々と部屋着に着替え、また仕事や家事や育児に戻るわけです)。外に出られないのなら、いっそのこと思う存分好きな格好をしてやろうと思い、毎日この時間が楽しみです。1日の中で1番集中しているし、生きた心地がちゃんとします。この原稿を書いている時点で開始から17日経過しているのですが、もちろん全然気乗りしない日もありますし、後から見返しても全く好きじゃない服装だった日もあります。でもしばらくは続けみようと思います。
現時点で思い知らされたことは、私は一消費者としてめちゃくちゃファッションが好きなのだなということです。これはブランドに詳しいとかファッションの歴史を理解しているとかそういうことではなく単純に趣味として服を着たり集めたりするのがなんだかんだ言ってやっぱり大好きだったのだということ。それが仕事となってしまうとついつい忘れがちになってしまうのでこのチャレンジを通じて熱く再確認できました。
部屋着でゴロゴロして近所ならそのまま出かけちゃったりして、そういうのも本当最高なのですが、しばらくクローゼットでおやすみしていた服たちを久しぶりに引っ張り出してあげるのもとっても楽しいです。ぜひ皆さんも一緒にチャレンジしませんか?
では最後に、もう一年半前になりますが前回の記事での終わり方が好きだったのでこんな時こそ引用させていただきます。
「さあ今回はここまで!
明日からも何かしらの服を身にまとい、
暑かったり寒かったりなんかダサかったり、失敗と成功を繰り返しながらも
元気に楽しい日々を送れますように!」
告知:
ブランドサイト内にSTAY HOME GAMEというタイトルで
kotohayokozawaのアイテムで着せ替えができるデータを公開しています。
https://kotohayokozawa.com/collections/others