4月6日
勇真さんは仕事。週末自粛要請が出ていたので、4月4、5日はとりあえずお店を閉めたが、これからどうするか今日行って考えるとのこと。働いてくれている従業員の人たちもいるし大変そう。杏里は保育園。夕方迎えにいくとブロックで作った大作を見せてくれた。救急車にプロペラがついて、空飛ぶ救急車らしい。真っ二つに割ると中から二人の人が出てきた。怪我をした人とお医者さんらしい。よく出来ていて感心した。
【夜の読み聞かせ絵本】
①『おつきみおばけ』(作・絵:せなけいこ 出版社:ポプラ社)
<出版社からの内容紹介>
森の中に小さなおばけがいました。泣いているうさぎの子をなぐさめようと、お月見のお団子に変身したおばけですが……。
<感想>
この絵本のせなけいこさんのあとがきが好き。「小さい子どもというものは、自分よりもっと小さい赤ちゃんの世話をするのが大好きです。自分はもうお姉さんなんだ、お兄さんなんだという優越感、いつもあやされているから、あやす方にまわりたい気持ちなんでしょうね」とあるが、本当に小さなおばけちゃんがうさぎの子のために一生懸命あやしてあげてる姿が微笑ましい。結局お兄さんになりきれなくて、うさぎの子と泣いちゃうところも最高。おばけちゃんに感謝しているうさぎのお母さんを見ると、せなけいこさんのお母さんとしての一面が見れたようで嬉しい。子供がいるせなけいこさんだから作れる絵本だなと思う。
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②『14ひきのあきまつり』(作・絵:いわむらかずお 出版社:童心社)
<出版社からの内容紹介>
子どもたちとおばあちゃんが森の中でかくれんぼをしていたら、ろっくんがいない! さがしていると。
<感想>
私が小さい頃からある14ひきシリーズ。私は『あさごはん』とか『ぴくにっく』が好きだが杏里が一番すきなのは『あきまつり』らしい。何度も読んでと頼まれる。どうして好きなのかと聞くと「ろっくんがかくれんぼするから!」というのだが、かくれんぼというよりかは神隠しのようで私は少し怖い。でも神隠しも親の私からしたら怖いものかもしれないが、子供の杏里からしたら少しワクワクするのかも。神隠しといえばジブリ作品の『千と千尋の神隠し』を思い出すのだが、たしかに子供の千尋はハラハラドキドキの冒険をしている間、お父さんとお母さんは豚になっているだけだもんなと思う。私も豚になるときが来たのだ。
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③『にんぎょひめ』(作:アンデルセン 絵:いわさきちひろ 訳:曽野綾子 出版社:偕成社)
<出版社からの内容紹介>
海の底に住む人魚姫は、人間の王子に恋をしたため、水の泡に? 曽野綾子の洗練された文といわさきちひろの美しい絵が、絵本に結晶。
<感想>
大好きないわさきちひろさんの絵本。いわさきちひろさんの描く絵は本当に美しく、ページを捲るたびにうっとりする。特にこのにんぎょひめは人魚姫が14歳にちゃんと見えるところが好き。ディズニーに出てくるアリエルも、他の人魚姫の絵本も14歳に見えない大人っぽい女性が多い中、いわさきちひろさんの人魚姫は幼さも残りながら美しくもあり、どこからどうみても14歳なのだ。
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④『おいしいぼうし』(作・絵:シゲタサヤカ 出版社:教育画劇)
<出版社からの内容紹介>
ある朝、おじいさんとおばあさんの家の前に、見なれないものが引っかかっていました。ペトペトしててまーるくて、なんだかうっすら透けています。ちょっとなめてみたら……「おい!」「しい!」でもそれは、あの子の大事な大事な“ぼうし”だったのです……。
人気作家シゲタサヤカがおくる、またまたおいしいユーモア絵本! 待望の新刊です。ぜひお楽しみください。
<感想>
シゲタサヤカさんの作品の中で『いくらなんでもいくらくん』と同じく出てくるキャラクターがみんな愛らしく可愛い絵本。おじいさんとおばあさんの庭に引っかかっていた茶色のプルプルしたものの正体が分かったときはハッとしたスッキリ感があるし、その正体がずっとモジモジしたりイジイジしたりしている中、おじいさんとおばあさんの飼い猫がその正体をずっとペロペロ舐めていたり、おじいさんとおばあさんが家中の帽子を出している中にシゲタサヤカさんの他の作品『コックのぼうしはしっている』のコックの帽子が出てくるなど、細かいところに面白さがいっぱい詰まっているし、シゲタサヤカさん特有の文章の面白さが一番光っている絵本。
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⑤『つみきのいえ』(作:平田研也 絵:加藤久仁生 出版社:白泉社)
<出版社からの内容紹介>
ほとんどの建物が水没した土地で暮らす老人。ある日落とし物を探しに海に潜ると…。
第81回米国アカデミー賞短編アニメーション部門受賞をはじめ、2008年6月のフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞(最高賞)・こども審査員賞をダブル受賞、2008年度第12回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞など、世界中の映画祭で20冠に輝いた短編アニメーション『つみきのいえ』を、作者である加藤久仁生(監督)、平田研也(脚本)の二人が絵本として描きおろしました。
<感想>
初めてこの絵本を手に取ったときに「何処かで見たことがあるな……」と思った。奥付を見るとアニメーション作品を絵本用にリメイク・描き下ろしたものらしく、大学生のときにこのアニメーションを見たことを思い出した。見たときにホワンと心が暖かくなったことを思い出し、すぐに購入した。おじいさんがおばあさんとの思い出を大切に大切に積み重ねていることがおじいさんの住んでいる家によく現れている。周りの人たちはみんな引っ越しているのに、おじいさんはおばあさんとの思い出をずっと大事にしている。この絵本の最後の1ページがとても好きだ。おじいさんとおばあさんがプロペラの付いている二人乗りの自転車に乗って海の上を走っている。いつかおじいさんがこの家を去るときが来たら、そのときはおばあちゃんと一緒なんだなと思える。大人向け絵本で娘には少し難しいかなと思い、この間読み終わった後に「この絵本読んでどう思った?」と聞いてみた。「つみきみたいだなと思った!」と答える娘の言葉も含めてこの絵本が好き。
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⑥『ぼくがラーメンたべてるとき』(作・絵:長谷川義史 出版社:教育画劇)
<出版社からの内容紹介>
ぼくがラーメンたべてるとき、地球の裏側ではなにがおこってる? ぼくがおやつを食べてるとき、世界の子はなにしてる? 遊んでる、働いてる、倒れてる……長谷川義史が世界の子たちへ平和への願いをこめました。
<感想>
娘にはまだ少し早いだろうな、と思う世界の平和を考える絵本。自分が何気なく過ごしている一瞬一瞬に、世界では色んなことが起こっている。この絵本で娘に全て理解して欲しい訳ではないし、世界平和を願って欲しい訳でもない。ただ自分が暮らしている以外にも色んな国があって、同じ風が吹いているってことだけ分かってくれればそれで良い。そういった伝えたいことをシンプルに伝えてくれる絵本。
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