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ゲストその2:maegamimami、秦レンナ
「友達と自分を比べないで」

嫉妬の感情のやり場、価値観の合う友達の見つけ方まで

2018年6月 特集:おんなともだち
連載:小谷実由のお悩み相談室
リード・まとめ:小谷実由 構成:羽佐田瑶子 撮影:野村由芽・竹中万季 編集:野村由芽
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今の状況をおもしろがって、小説やSNSなどでアウトプットしてほしい。(おみゆ)

知っている誰かの恋愛の話は確かに楽しいけれど、なんとなく「恋愛をしている人」が見えないカーストの雰囲気上位に立ってくるような気がします。恋愛の話を持ち寄れない、持ち寄らない人は話題の提供を求めるにあたり、腫れ物のような扱いで、微かに憐れまれているように感じるのです。大体いつも「当然持って来ないもの」としてスルーされるのですが、それはそれで居心地が悪く、試しに持ち寄ってみれば、珍獣でも見るような様子で質問され、結局は息が詰まります。
避けては通れぬこの話題、軽やかに生き残るにはどうすればよいのでしょうか?お力を貸してください。(カレーは辛口)

おみゆ:この方、文章がすごくいい! 「軽やかに生き残る」っていいな。でも、恋愛話の「持ち寄りパーティー」なんてあるの?

maegamimami:あるよー! でも、私のまわりは年齢を重ねるごとに、恋愛を主軸に会話をしている子は減ってきてる。押し付けがましい彼氏報告も彼氏リサーチも目につかなくなってきたよ。この子もいずれは恋バナの持ち寄りパーティーを軽やかにかわせるのでは?

レンナ:きっと恋愛の話っていうのは、趣味趣向が違う友達とも話せる共通の話題としてとりあげられることが多いんだよね。最近、売野機子さんの『ルポルタージュ』という漫画を読んだんだけど、「恋愛をこの先するかしないかわからないし、男女どちらが好きかもわからない。でもそれでいいんだ」と訴えかけてくるような話で、恋愛に対する焦りみたいなものから解放してくれてすごくほっとしたよ。おすすめです。あと、叶恭子さんも「恋愛は一生しなくたっていいのよ」って言ってたよ(笑)。

おみゆ:(笑)。逆におもしろがって、今の状況の中で聞いたリアルな同世代の話を研究して小説やSNSなどでアウトプットしてほしい。

maegamimami:観察者になるというか、取材みたいな気持ちでのぞむと楽になれるかもね。

おみゆ:それでも辛かったなら、無理にそのグループの中で生き残る必要はないと思う。でもきっとこの人なら、軽やかにかわせるはず。それにしても文章が大変素敵なので、ぜひShe is編集部まで連絡ください!

嫉妬を恐れていたら、どんな扉も開けられない。(maegamimami)

22歳 女 です。私にはいま好きな人がいます。8個上の会社員です。彼とは共通のおとこともだちを介して知り合い、今では三人で月一ペースで集まる仲です。おとこともだちは婚約者がおり、彼は彼女無しです。彼は同性、異性関係無く誰にでも優しい人で、おんなともだちも沢山いると思われます。今の関係で十分満足しているのですが、おとこともだちと先日話した時に、彼がもし彼女やはたまた結婚してしまった場合、おとこともだちとはそのままつるむ事が出来ても、私はおんなともだちなので厳しいかもねと言われました。
正直それは困るし、これからも一緒に飲みに行きたいですが、だからと言って付き合って変に気まずくなるのも嫌です。というか付き合ったら終わりが来るのが嫌です。私は彼の事がかなり好きなので終わりがくる関係が嫌なのです。ずっと彼のおんなともだちで良いのです。ただその為には彼にずっと独身でいてもらう必要があります。それは私のわがままになってしまいますし、なんだかどうしたら良いのかわからないです。何かアドバイスください。。(ザン)

おみゆ:友達でも終わる時は終わるよ。

maegamimami:バッサリと(笑)。でも彼女自身、悩みすぎて混沌としているよね。彼が結婚しても友達として一緒にいられないことはないと思うけど、人によるからねえ。

レンナ:3人じゃなくてマンツーマンで話してみたらいいと思う。というか彼のことが好きって書いてあるよね? 私なら友達のままでいていつか疎遠になることを恐れるより、告白しちゃうと思うけどな。

おみゆさん、ゲストの皆様はじめまして。僕は学生の頃から女友達に中性的な感じで接せられることが多いです。はじめの頃は他の男友達に言えないような相談をしてくれたりと、わりとこのポジションを気に入っていました。
ですが自分が好きな人にも中性的に見られてしまい、その子の恋愛相談を聞くのが辛いです。どうしたら中性的に見られず、異性として見てもらえますか?(なまらしゃっこいザンギ)

おみゆ:みんなと仲が良かったら、好きな子が「私だけ特別?」と思わないのは当たり前。好きな人には「好きだ」とバシッと言おう!

レンナ:立場を逆手に取って、彼女の好みを聞き出してリサーチするのはどうかな? 中性的な子は相手のことをよく見ていてモテる子が多いって聞くよ。

私は高校生まで、門限は9時の箱入り娘でした。大学に入学して早3年、すっかり夜遊びを覚えた訳ですが、去年のクリスマスのとき、OBさんにお誘いをいただいたにも関わらず、友達と女の先輩の目が気になりお誘いを流してしまったことがあります。今でも、後悔しています。失うものなどなにもなかったのに・・・ いまいち思い切れなかった私がいます。(顔を赤らめた男の子が大好き)

おみゆ:もっと、自分の気持ちに正直になっていいんじゃないかな? 周りの目なんて気にしなくていいし、後悔しているなら自分から誘えばいい。

maegamimami:嫉妬を恐れていたら、どんな扉も開けられないですよ! 嫉妬される側にはなんの罪もないんだから、嫉妬されることは幸せなことだと思うようにしてる。私も男の子でも女の子でも好きな人ができると、相手を嫉妬に近い感情で見ちゃうんだよね。でも、その嫉妬心を力に前に進める。泥沼の方向へいく嫉妬もあるけれど、切り替え方ひとつでいい方向に連れて行ってくれると思います!

レンナ:嫉妬って、強いエネルギーに変わるよね。でもOBさんが好きなら、「失うものなんてない」んだから、今からでも直接連絡してみたらいいと思う。

ひとりひとりはみんな違うから関係性にも悩んだりもするけど、その都度相手に向き合っていけばいい。(おみゆ)

おみゆ:今回、お悩みを聞いていて、友達に関する悩みには「男友達」「女友達」も関係ないんじゃないかなと思った。女の子はおしゃべりな人が多いという意味で、嫉妬みたいな感情が表に出やすいというのはあるかもしれないけど、もちろん男の子でもモヤモヤを抱えている人はいるだろうし。ひとりひとりはみんな違うからそりゃ関係性に悩んだりもするけど、その都度相手に向き合っていけばいい。まわりと同じであることが正解ではないと思うし。

maegamimami:大方の人がそうかもしれないけど、「人と比べる」ことが真ん中にある悩みが多かったね。比べることっていちばん時間がもったいないから、比べないようにするだけで随分気持ちが楽になると思う。

レンナ:そばにいる人って、自分の鏡だと思うんだよね。「おや?」と思ったら反面教師にして自分のことも見つめてみたらいいと思うし、「素敵な人!」と思ったらどんどんその人物像に近づこうとすればいい。素敵になろうと努力していると似たような人が近づいてくると思うんだ。だから、自分のいいと思う方向に夢中で進んでいけば、他の人も気にならなくなると思います。

maegamimami:最初の「価値観が合う人と出会いたい」という悩みは、多くの人が抱えている願望だと思う。私は、人との出会いや、やりたいことが定まらないもどかしさに悩まされていた頃、第一線で活躍してるコンテンポラリーダンサーの方達と触れ合う機会があったのね。彼らの踊りや生き方から奔放であることの大切さを学んだ。こうあるべきだという決めごとから解放された気がしたの。

一歩踏み出すのに時間がかかるタイプだったけど、それをきっかけに人と自分を比べないようになった。勇気を出して、行きたい場所には飛び込んで行こうって。そこには出会えてよかったと思える人が待ち構えてるんだよね。めげずに足を運び続けて、出会えるチャンスを待ってみてほしいです。

レンナ:私はこれまでは恋愛の比重が高くて、女に嫌われる女だったと思うし、自覚もあった(笑)。だけど全然気にしていなかったんだ。でも、ここ2、3年で恋愛から離れて、自分の内面に入り込んで、自身のことをたくさん考える時間が増えたのね、そしたら女友達がたくさんできるようになったの。今の私を見てくれる彼女たちの存在にすごく安心するし、心から必要だと思う。今は大事な女友達に会うとなんだか浄化されるんだよね。

~おみゆのあとがき~
お待たせしました、の第2回目でした。今回は頼れるお姉さん2人をゲストにお呼びして、普段の3人のおしゃべりのように繰り広げられました。(『おそく起きた朝は…』みたいで楽しかったな……! わからない人は検索!)ともだちってなんだろうね。同じクラスの人? バイトで会う人? 小さい頃から隣の家に住んでいる幼なじみのこと? みんな友達ってどんな人のことだと思っているんだろう? 私は家族にも、道端でよく会う猫にも、友達だと思われたいなぁ。「友達だと思われたい」これもまた新しい問題で、自分は友達だと思っていても相手が友達だと思っているかはわからない。というアレ。インスタお互いフォローしてるから、友達。ぐらいにわかりやすくなんないかなぁってたまに思うよ(全くドラマティックじゃないけど)。でも、そんなモヤモヤを浮かべていた相手が、ふいに第三者に、「友達のおみゆだよ」って紹介してくれたらグッとくるよね。好きな人からだったら地獄だけど。

PROFILE

小谷実由
小谷実由

ファッション誌やカタログ・広告を中心に、モデル業や執筆業で活躍。一方で、様々な作家やクリエイターたちとの企画にも取り組む。昭和と純喫茶をこよなく愛する。愛称はおみゆ。

maegamimami
maegamimami

女性誌・ウェブ・広告・ブランドとのコラボレーションなどを中心に活動するイラストレーター。女性をモチーフにした作品が主。TBS系連続ドラマ「カルテット」のポスタービジュアルのイラストデザイン及び、主題歌「おとなの掟」(Doughnuts Hole×椎名林檎)のジャケットや、フジテレビ系連続ドラマ「セシルのもくろみ」のメインビジュアル等を制作。現在、読売新聞で連載中の小説「黄金夜界」(作・橋本治)の挿絵を担当。2018年3月発売の新商品・POLAディエム クルールのメインビジュアルも担当している。

秦レンナ
秦レンナ

記者をしながら、選書、文筆、zineの発行などを行っている。 「BABY」「RIVER」「MOON」を発売中。

INFORMATION

連載:小谷実由のお悩み相談室
連載:小谷実由のお悩み相談室
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