メディテーション(瞑想)は自分と向き合う方法のひとつ。五感を開放しながら自分のなかに深く潜り、感情や思考の輪郭にふれることができたり、新たな気づきを得られるかもしれません。メディテーションにアートと煎茶文化を融合した東京・南青山にある没入体験型スタジオ「Medicha(メディーチャ)」では、4つのステップに分けられたトータル80分のメディテーションを行っています。
今回は銭湯経営を目指す祝茉莉さんに、実際にMedichaを体験していただきました。祝さんはメディテーション中に波打つ海や友人の瞳だったり、さまざまな景色が頭の中に浮かんだそう。筆者が体験したときには断片的な言葉が次々と浮かんできて、自分が何を考えているのか整理するきっかけになりました。そんなふうに、体験するひとによって感じることがさまざまなメディテーションを始めたMedichaの方に、立ち上げのきっかけや受け取って欲しい想いなどを祝さんからインタビューしていただきました。
女性はなにかを犠牲にしなければ仕事に打ち込めない状況が非常に多いと感じていた
・Medichaを作ろうと思った理由をおしえてください。(祝茉莉)
20代後半になり、働き方や時間の使い方に疑問を持つことが多くなりました。たとえば働く女性は仕事のみならず、育児や家事などの役割を求められる中、なにかを犠牲にしながら仕事に打ち込むような状況が多いと感じていました。既存の枠組みにとらわれず、もっと肩の力を抜いて、一人ひとりが自分にあったライフスタイルを送ることができるようになるには、どんなサービスが必要か、グローバルに働く女性たちのリサーチを始めました。
NYでは、結婚や子どもを産む時期に迷ったらライフコーチングを、転職を考えたらキャリアコーチングを受けていました。また、メンテナンス感覚でカウンセリングを受けるほか、メディテーションも行っていて、内面のケアが日々の生活に溶け込んでいることを知りました。NYのスタジオで私たちも実際に体験したのですが、五感が解放される非日常的な空間の中で感情や思考と向き合うことで、そのときに悩んでいたことがスッと腹落ちしたんです。こういう時間や空間を自分たちも日本で提供できれば、多くの女性をはじめ、全ての忙しい人々がより充実した毎日を送れると感じ、Medichaを立ち上げました。(Medicha)
Medichaでは4つのステップに分けられたトータル80分のメディテーション体験ができます。
ステップ1「Tune In」とステップ2「Open Up」では真っ白に統一されたミニマルな空間と、暗闇の中で星空に包まれるような空間を、ご自身のペースで行き来します。
サウンドやライティングに浸り五感を解放しながら、思考や感情を一旦横に置き、次のステップに向けてマインドフルな状態に整えます。
想いを0から形にしたいという気持ちが一緒の大切な仲間
・Medichaは2人ではじめられたとのことですが、お互いはどんな存在ですか?(祝茉莉)
想いを0から形にしたいという気持ちが一緒の大切な仲間です。等身大の自分達の問題意識から始まったこのMedichaは、2人の想いや目指すビジョンへ共感してくれる仲間が集まってくれたからこそ出来たと思っています!(Medicha)
ステップ3「Shift」は、竹と木のドームでのガイダンスメディテーション。 内面を整えるインナースキルが身につくオーディオガイダンスを聞きながら、
落ち着く香りと共に、ゆったりとしたリフレクションのお時間をお過ごしください。
自分が大切にしていることや、いま感じていることに素直に行動できるようになった
・Medichaを始めてから、どんな「もの、こと」を受け取りましたか?(祝茉莉)
Medichaをはじめ、海や夜景が綺麗な場所や、美術館など、五感が解放される空間で感情や思考をデトックスする時間をとることを生活に取り入れるようになってからは、自分が大切にしていることや、いま感じていることに素直に行動を選択していけるようになった感覚があります。一生懸命、肩肘張って物事に取り組んでいたときよりも、良い意味で適当になったことで、ふと良いアイディアが浮かんだり、気恥ずかしくて言えなかった感謝の気持ちを大切な人に伝えらえたり、仕事も、プライベートもよりしなやかに楽しめるようになってきました。Medichaのお客様やスタッフからも、親子関係やパートナーとの関係が改善した、夢に向けてキャリアチェンジできた、仕事のクリエイティブの質が高まった、というお言葉をいただくことがあり、うれしく思っています。(Medicha)
ステップ4「Align」は、自分のために丁寧に淹れたお茶として生まれた煎茶文化を味わいながら、気づきを落とし込む空間。
煎茶工芸を代表する作家が一つ一つ丁寧に作り上げた茶器とともに、ホッと一息。ご自身の気づきを振り返りながら上質なひとときを過ごせます。
感情や思考をデトックスする時間を普段から生活の中に取り入れて、自分の感性に素直に行動する丁寧なライフスタイルを送っていただきたい
・Medichaにはどんな方に来ていただきたいと思っていますか?(祝茉莉)
誰しも、仕事や家事に忙殺されたり、スマホやSNSはいつも繋がりっぱなしで、気づくと生活が雑になったり、気持ちがささくれだつことがあります。疲れ切ったら、マッサージに行ったり、美味しい焼肉をたくさん食べたりして、なんとか身体を保っている方も多いはず。実現したい夢があって、忙しく日々を過ごす人ほど、内面のケアが後回しになりがちなので、感情や思考をデトックスする時間を普段から生活の中に取り入れて、自分の感性に素直に行動する丁寧なライフスタイルを送っていただけたらうれしいです。(Medicha)
世界的に未曾有な事態となってしまった時代だからこそ、内面を整える時間や空間が求められているはず
・Medichaの目標はなんですか?(祝茉莉)
Medichaには海外からのお客様のご来店もあり、Medichaがアプローチしている課題は日本独自のものではなく、世界に共通するものだと感じています。世界的に未曾有な事態となってしまったこの時代だからこそ、内面を整える時間や空間を数多くの方が求めていると肌で感じています。必要としている方々にサービスが届くよう、グローバルな展開を目指していきます。(Medicha)
Medichaを体験した祝茉莉さんの感想
「身体から魂が離れる時に体験するらしい、人生の走馬灯。
その近況、最新版だと感じました。
心の奥の奥の奥、本当は知ってた言葉や景色が見えました。
私の見えた一つは、砂浜から「愛」という言葉が、ゆっくーり浮き出てきた景色
来年の夏は砂浜に埋まろうと思う。」