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次はラブホテルで、どうですか?/コムラマイ

ヌード写真カメラマンの視点で切り取るラブホの魅力

2018年4月 特集:ほのあかるいエロ
テキスト・写真:コムラマイ 編集:竹中万季
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フリーランスカメラマンのコムラマイです。ヌード写真を撮っています。モデルさんやわたしの家で撮る場合もありますが、ラブホテルを選ぶことが多く、撮影を重ねるにつれラブホに詳しくなりました。

ラブホに行くと心が躍ります。転がれるほど広いベッド、かわいい壁紙やタイル、ジャグジーやライトのついたお風呂。日常の延長線上にある、非日常の世界。そこで過ごした時間は特別な思い出となり、あなたの胸をときめかせてくれるはず。そこで、わたしが実際に行った場所を交えながら、ラブホの魅力をご紹介したいと思います。

まるで旅館

鮮やかなお風呂のタイル(武蔵野市)

ラブホテルでありながらまるで旅館のようなタイプのラブホが好きで、発見すると嬉しくなります。襖、障子、畳、敷布団……ノスタルジックな香りが部屋一面に広がっていて、どこか遠くの観光地に来たような気分にさせてくれます。中には昭和初期に建てられたものも。タイル張りのレトロなお風呂が多いので、お湯をいっぱい溜めてお連れさまと一緒にザブンと浸かってください。

ギリギリ2人入れそう(台東区)

たまにドライヤーやTVが使えないこともありますが、そこはご愛嬌で。部屋ごとに松や牡丹といったテーマが設けられていて、各世界観に合わせた調度品も素敵です。枕元には大手メーカーの極薄コンドームがちょこんと置かれており、今を生きるラブホテルとして時代の流れもしっかり把握しているようです。

去年「都内 レトロ ラブホ」で検索して見つけたラブホに行ってみたところ、外観内観ともに上品なので(玄関で靴を預けて、出してくれたスリッパを履きます)、受付のおばさまに「ここは普通の旅館ですか?」と聞くと「うちはアベックさんのための由緒正しいラブホテルでもありますよ」とお答えをいただきました。こういった情緒あるラブホテルでは、受付がフランクな方であることが多いです。サービスで駄菓子を渡してくれたり、帰り際に明るく「いってらっしゃいませ」と声をかけていただいたりと、嬉しい交流もあります。アベックの方もアベックじゃない方も、ラブホテルならぬラブ旅館でゆっくり過ごしてみてください。

光を味方につけて

部屋全体のライトを手動で調節可能。水色から赤まで自由自在でした(荒川区)

光が変われば見えるものは大きく変わります。メインライト、ヘッドライト、スタンドライト、フットライト……ラブホの部屋を見渡せば、数種類の照明が備わっていると思います。ラブホはその性質上ほとんど窓がないため、自然光ではなく人工的な光によって空間が構成されています。これはあくまで個人の感想ですが、ラブホの照明は明るすぎず暗すぎず、ちょっと怪しくてセクシーなのです。特に普段自宅でセックスすることが多い方は、ぜひラブホのライトに照らされた相手の肌をゆっくり見ていただきたいです。初めて気づくお互いの魅力や、いつもと違った表情があるはず。目が慣れるまで少しソワソワしますが、蛍光色のライトもぜひ試してほしいです。

ライトも壁紙もノーマルなのに、肌がいつもと違って見えるから不思議(大田区)

素敵な下着や手入れした身体など、自分をよりよく魅せるための工夫はいろいろあります。でもお金や時間の関係ですぐに実行できないケースもあるかもしれません。そんな時は迷わず光に頼ってください。昨日と同じ自分でも、ラブホのライトに包まれれば全身無敵です。もし照明を調整するタイミングが難しければ、自分から堂々とライトのスイッチを触って先手を打ちましょう。

個性的なラブホたち

回転ベッドのボタン。「FASHION BED」の文字がかわいい(渋谷区)

ラブホにはそれぞれ「強み」があります。おしゃれな内装や充実したアメニティも素敵ですが、もっと個性的なラブホもいかがでしょうか。例えば回転式ベッド。ベッドの周囲は鏡張りになっていて、自分たちが回転している様子をいろんな角度から楽しめます。残念ながら、新風営法により回転ベッドのあるラブホが減少したため、なかなかお目にかかれません。この機に2人で稀少な体験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

全室に天蓋のあるラブホ(新宿区)

なかなか自宅にはない大きな天蓋付きのラブホもオススメです。バリテイストやお姫さまカラーなど、ホテルや部屋によって雰囲気が異なるので、前もっていくつか検索してから訪れるとハズレがないかもしれません。他にもレトロなアメリカ映画を彷彿させる、ジュークボックスやレトロなゲームを設置しているラブホも。ロビーからムード満点で、思わずピザとコーラを注文したくなります。

未体験ですが気になるホテルは、日暮里・西日暮里の「エーゲ海」。こちらはなんと全室鏡張りです。全国でも珍しいので体験の価値あり。以前、月曜のお昼にチャレンジしましたが満室でした。ちなみに新宿歌舞伎町「エクセレント」にも鏡張りの部屋が数室あります。そして目黒川沿いに佇む元祖お城ラブホ「目黒エンペラー」。1973年に開業し、一度閉館しましたが2007年に復活しました。VIPルームはもちろん、どの部屋も一流ホテルのような贅沢さ。高級メーカーのベッドにも注目です。

都内周辺に絞ってしまいましたが、地方にも素晴らしいラブホがたくさんあります。お近くにお住まいの方、遠出した際はぜひ一度足を運んでみてください。事前にネットで調べるも良し、ラブホ街を歩いて実際に見ながら探すのも楽しいはず。次はラブホテルで、どうですか?

PROFILE

コムラマイ
コムラマイ

1993年 徳島生まれ
フリーランスカメラマンとして活動中

次はラブホテルで、どうですか?/コムラマイ

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