We are healthy soldiers!!/吉開菜央

健康情報を至福の動画で広めるホワイトレオターズ主宰

2018年12月 特集:それぞれのヘルシー
テキスト・写真:吉開菜央 編集:野村由芽
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We are healthy soldiers!!
の合言葉のもと、「ホワイトレオターズ」 活動を、去年からはじめている。どんな活動かというと、自分なりの視点で、世に広めたい健康情報をぽつりぽつりとInstagramやFacebookにあげていくという、ただそれだけのことである。

見所は、白いレオタードを着たダンサー、後藤ゆうの肉体そのものの美しさを余すところなく写しながら、運動が苦手な人、普段身体を動かすことに積極的でない人でも、ちょっとやってみたくなる、真似したくなる簡単なエクササイズを紹介している動画だ。撮影をしてくれているのは、写真家の黑田菜月。

鎖骨まわりのリンパ筋をストレッチ(ホワイトレオターズの動画を見る

営利目的ではない。だれが、どんなふうに見てくれていてもいいから、もしこれを見て少しでも身体を動かす気になって、辛いと思っていた体の不調が良くなるなんてことがあったらいいなという、本当にボランティア的な気持ちではじめている。もちろん、やっぱり白いレオタードを着た後藤ゆうを撮りたいから撮ってる、というわたしの勝手な欲望もあるだろう。撮りたい欲望と、世に広めたい健康情報が、かけ合わさって、Instagramという誰に見られるか全くもって未知な場で、普段絶対に関わることのないかもしれない人の、あの筋肉、あの筋を、少しでも楽にしてあげられるなら、それってうれしいな! と心から思う。

ちなみに、わたしはダンサーとしても活動しつつ、基本的には映像作品をつくることをメインに行っている。映像をつくることと、踊ることには共通するものがある、なんて勝手に思っている。もともとは小6の頃から突如ダンスに目覚めて自宅で踊りはじめ、親に泣きついて地元に唯一あったダンス教室に通わせてもらい、ビヨンセの後ろで踊るようなダンサーになりたいと本気で願い、上京し、レッスンに明け暮れる日々を送っているような、体育会系女子だった。漫画『ガラスの仮面』が大好きで、ああいう血反吐を吐きながら、泥団子を食べながら自分の芸の道を極める姿に本当に憧れていた。だからたくさん訓練したし、身体もこき使って、汗もだーだーかいてきた。そういう生活習慣に、わたしの身体は慣れていた。もっと遠くに、もっと美しく、もっともっと! 自分の身体技術をより高めていくことばかりに、気を取られていた。というかそれしか考えることができなかった。

けれども、大学2年のころあたりに映像表現の面白さに気づいてしまった。で、いろいろあって今に至り、「ダンサー・映像作家」なんていう肩書きで自分のことを人に紹介するようになった。ダンスに明け暮れていた少女時代に、まさか自分が映画を撮ったり、映像作品をつくったりするなんてことは夢にも思っていなかったけれど、現に今は、映像表現を追求するのが面白くて仕方ない人になってしまった。

触覚映画《Grand Bouquet / いま いちばん美しいあなたたちへ》(ICCで2019年3月10日まで展示中)

米津玄師“Lemon”のMVではダンスを担当

さあそのシフトチェンジが、実は身体的にとても大変だった。というか今も大変なのだけれど、わたしの身体は、たぶん長時間座ったり、頭を傾げて本を読んだり、ものを書いたりするのに適していない身体だ(人類みんなそうなのかもしれない、でもわたしの場合特にひどい、きっと)。高校のときから授業を受けるだけで肩こりがひどかったし、一時間同じ場所に座らされているだけで言い表しがたい苦痛があった。なんと言ったらいいのか、休み時間になったらすぐに起立して、筋肉が痙攣するほど伸びをしなければ気持ち悪くてしょうがなかった。

そんな自分が、映像の編集のために集中して長時間パソコンの前でずっと同じ姿勢で作業をし、撮影がはじまったらはじまったで、不規則な食事、生活を余儀なくされる道を選んでしまった。ずっと健康的に汗をかいてきた身体はどれだけ驚いたことだろう。すまん! ってかんじだが、こればっかりはどうにもならない。

何年か経って、さすがに身体と精神の不調を感じ始めた頃に、ありきたりな展開だがヨガをはじめた。すっかりはまってしまって、ヨガに関する本や資料も読み漁って精神面からヨガに浸ろうと考えた。そこで行き着いたのが『骨盤にきく』(片山洋次郎著)だ。実は、片山さんはこの本ではヨガについてなどなにひとつ書いていなくて、主に骨盤の弾力を高める重要性について書かれている。弾力がある骨盤というのは、力をいれたらぎゅっと縮み、力を抜くと、同じ分だけきちんとゆるむことのできる骨盤のことだ。力を入れることばかりしていても、抜くことばかりしていてもだめ、どちらも同じバランスで、骨盤が伸び縮みし、身体全体が深く呼吸できるようにする大切さを説かれた本だった。

なにに感動したかというと「ゆるむこと」の大切さである。それまで自分の身体能力を高めることばかりに気を取られていたわたしにとってそこは全くの盲点だった。ヨガの話に戻るが、そもそもヨガや瞑想などを行うときのモチベーションに、「健康になりたい」とか「綺麗になりたい」とか、目的を持つこと自体がナンセンスなのだそうだ。目的を持たずに、ただ自分の基準で、自分のバランスを整えること。移ろいがちな感情や思考を一旦フラットにする時間をつくること、ただそれだけである。

わたしはこれまで、うまく身体を動かせるようになりたいとか、なにか目的をもって身体を動かしてきてしまった気もする。成長しない未来なんて、ありえない。そんな恐ろしい思考だったのかもしれない。片山先生曰く、重い病気で死ぬ間際にある人の骨盤は、整えるよりも、ただゆるめる方向に調整していくのだという。そのほうが、死ぬ前の体でもずっと楽らしい。死ぬことにあらがうのではなくて、死、老いを受け入れて、痛みや苦痛や不調も全部受け入れて、それとどう付き合っていくのかを考えることも生きることの積極的な意味につながるのだ。

そんな当たり前のことを知って、ああ、この情報、いろんな人に知ってほしい、と強く思った。世の中に健康情報なんてもうゴマンと溢れているんだろうが、それでもわたしは片山さんの本を読むまで知らないことがあった。気づけないこと、実感できないことがあった。だから、純粋に本の内容やエクササイズを広めたい、という気持ちでホワイトレオターズ活動を始めている。

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50.脚上げ運動ー筋肉の反作用でゆるめるー 呼吸はとめずに行いましょう! 1.少し長めのひもを用意します。身長くらいの長さがあるとベストです。 2.ひもを右足の土踏まずのところにひっかけます。 3.そのまま右足のひざは伸ばしたまま、左足のひざは曲げていていいので仰向けに寝転がります。 4.右足のもも裏がつっぱりを感じたところでキープしたら、左足のひざをゆっくり伸ばしましょう。呼吸して。 5.その体勢で、手でひもを力強くぐーっとひっぱります。逆に脚の裏ではその力に反発してひもをぐーっとつきあげます。 6.呼吸を数回くりかえしながら、足をあげたときよりもゆっくり、足をおろします。 腰回りがじわわわんと、あたたかくなるのを感じられますか? 寝る前と起きた後にやると寝つきがよくなり寝覚めがすっきりします。 骨盤に弾力がつく、基本的な運動です。 これはなにをやっているかというと、足を持ち上げることで脚の筋肉をつかって骨盤(腸骨)を一回下の方に引っ張っているのです。 引っ張る緊張を一度与えてからゆっくりゆるめていくと、反作用で緊張していた背中や腰の筋がゆるんでいく。息を通しながらゆっくり足をもどすことによって、背中全体の筋肉の緊張がふわーっとゆるんで温かくなってきます。それによって、上のほうに持ち上がっていた骨盤(腸骨)が自然に下がるのです。 (「骨盤にきく」片山洋次郎著を参考にしています。) #整体とヨガ #ストレッチ #ゆるめる #日々 #無理しない #骨盤に弾力をつける #ホワイトレオターズ #whiteleotards @ghiiyonda @urarikurari @natsu423

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思うのだが、身体というのは、生まれてから死ぬまでずっと息をしているのに、きっと一度だって、同じ呼吸はできない。全く同じように肺をふくらませて、全く同じ空気量を同じ時間吸って吐くということは、人間には無理なはなしだと思う。これは、わたしが踊りをやっているから強く実感することでもある。仙人みたいな人ならできるのかもしれないけれど……。でも普通の人は、だからこそ、調整が必要なのだと思う。調整の基準は、人ではなく自分で。これが一番難しいけれど、日々自分の身体に気を遣っていれば、調子のいい日、悪い日も見えてくる。その自分の身体に自分でちょいちょいとツッコミをいれられるようになって、短い時間でも労ってみる。ああ首よ、二の腕よ、骨盤よ。ありがとう。

そう思えるかもしれないシンプルなエクササイズを、「ホワイトレオターズ 」にて広めています。これからも、続けていきます。よろしくお願いします!!!

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太極拳 on the boat!! 湖の上に浮かぶ小舟で太極拳をしてみました。やってみたレオターズからは、水の上という不安定なものの上に立つことで、逆に身体の軸がすとんと入るという意見も。 風や波や不安定なものに対して常に感覚を開いていながら、太極拳をするための身体内部の一定の意識とリズムを保つという試み。たまにはこんなことにもチャレンジしながら続けます。 tai chi on the boat!! #taichi #lake #boat #master #太極拳 #湖 #小舟#仙人 #修行 #training #whiteleotards #ホワイトレオターズ #yoga #ヨガ @ghiiyonda @natsu423 @urarikurari @yuiyabuki @aya.s.1225 @hoka1006

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※注:12月特集「それぞれのヘルシー」のメインビジュアルにもなっているこのエクササイズは、訓練を受けたダンサーが行なっています。安易に真似をするのは危険なので、絶対にやめましょう。

PROFILE

吉開菜央
吉開菜央

映像作家・ダンサー。生き物ならではの身体的な感覚・現象を素材に、「見て、聴く」ことに集中する時間を映画にしている。2015年に監督した映画『ほったまるびより』が文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門新人賞を受賞。至福の健康動画[White Leotards]リーダー。

INFORMATION

展示情報
『オープン・スペース 2018イン・トランジション』

2018年6月2日(土)~2019年3月10日(日)
会場:東京都 初台 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
時間:11:00~18:00
休館日:月曜(月曜が祝日もしくは振替休日の場合翌日。ただし2月11日は休館、2月12日は開館)、2月11日、保守点検日(8月5日、2月10日)年末年始(12月28日~1月4日)
料金:無料
ICC | オープン・スペース 2018 イン・トランジション

書籍情報
『骨盤にきく―気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門』
著者:片山洋次郎

2009年4月10日(水)発売
価格:572円
発行:文藝春秋
Amazon

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