すぐに消え去ってしまう一瞬一瞬を切り取っていく写真家は、過去・現在・未来の時間軸のなかで、被写体とどう向かい合っているんだろう? 撮影した写真はすぐに過去になってしまうけれど、それでもシャッターをおしたその一瞬は、見えない何かをとらえるような感覚があるのではないだろうか。まるで、未来をつかもうとするみたいに。
今回は、She isがこれからの時代をアップデートしていくと考える写真家たちに、同時代に生きながらきらりと光る感覚を持つ「未来からきた女性」を聞いて、撮影してもらうことにした。足元には、その時代のストリートで映えるスタイルにアップデートし続けているアシックスタイガーのシューズ「GEL-MOVIMENTUM」を履いてもらって。
二人目の写真家は、小林と同じく1993年生まれの写真家・草野庸子。桑沢デザイン研究所に在学中、何気なく応募した『第37回写真新世紀』で優秀賞をもらった彼女は、活動の場を広げながらも日常の「一時的な瞬間」を残すことは忘れずに続け、今年出した二冊目の写真集には『EVERYTHING IS TEMPORARY(すべてが一時的なものです)』と名付けた。そんな彼女が選んだ「未来からきた女性」は、飲み友達だというアーティストのとんだ林蘭だ。「よく三人で遊んでいる」というTETROの菅谷征起がヘアメイクを担当し、彼女たちの遊び場でもある恵比寿の街中で撮影がスタートした。
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