歴史ある神社仏閣やすました街並みに由緒正しさを感じる古都・京都。誰しもが学校行事などで訪れたことがあるこの街が、実は古今東西さまざまなカルチャーの入り混じった空間であったことはご存知でしょうか。She isのGirlfriend、龍崎翔子さんが連載で以前紹介してくれましたが、「展覧会に泊まる」をコンセプトにしたアート・ホステル『kumagasuku』や、「泊まれる雑誌」というコンセプトの宿『MAGASINN KYOTO』などユニークな宿があったり、祝茉莉さんが銭湯経営を目指すきっかけになった銭湯に出会ったのも京都の街でした。
今回は、現地で暮らすクリエイターが最新のスポットを紹介してくれるアジアのクリエイティブシティガイド『HereNow』で取り上げられた場所の中から、She is編集部が選んだ京都のトリップ感が味わえるスポットを10箇所紹介します。かつて訪れた京都とは違う「新たな京都」を探しに行ってみては。
元マジシャンが経営。魔法使いのイメージがコンセプトのバー/L'ESCAMOTEUR BAR
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100年前の西洋の世界観と魔法使いのイメージをコンセプトにしたバー 「L'ESCAMOTEUR BAR」。フランス人店主のクリストフさんはなんと元マジシャン(!)。長年に渡り人を驚かせ、喜ばせるスペシャリストとして活躍してきました。そんな店主のスマートな立ち振る舞いに惹かれて訪れるお客さんも多いこのお店は、クラシックな方法で作るカクテルや珍しいリキュールなど、日本ではなかなか味わえないお酒も取り揃えています。レッドカーペットやブランコ式の椅子など、雰囲気のあるインテリアも魅力の一つです。
『HereNow』で「L'ESCAMOTEUR BAR」を見る
世界中から集められた「宝物」が手に入るお店/Lagado 研究所
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雑居ビルの2.5階にひっそりとお店を構える「Lagado 研究所」。店主のキラッと光る眼で世界中から集められた古道具・骨董品が並ぶお店です。石、骨、箱、天体模型……店に並ぶ物はどれも、まるで子供の頃に読んだ絵本に出てきた宝物のよう。実用的とは言えないけれど、心がときめく品物の数々は、きっと日常を生き抜くお守りになってくれるはずです。日替わり店番による喫茶店や、週末にはバーも開かれているそうなので、夜の時間もぜひ。
京都カルチャーの「今」が見えるセレクトショップ/VOU
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現代京都カルチャーの拠点として佇むセレクトショップ「VOU」。四条烏丸駅から一本路地に入り、長家が連なる並びにあるギャラリー兼セレクトショップです。店内にはZINEやiPhoneケース、ポーチやオブジェなど、見ているだけで心踊る絶妙なチョイスのアイテムたちが。不定期で店自体を使い開催されるギャラリーでは、主に関西のアーティストによる展示を見ることができます。愛らしいフォントで大きく「棒」と描かれたオリジナルキャップは多色展開で、お土産にもうってつけ。
築250年を超えるレトロ空間で時間旅行の旅へ/きんせ旅館
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京都市下京区の花街・島原にある「きんせ旅館」は、およそ250年前に揚屋(遊郭)として建てられた建物。現在はカフェ・バーの営業をメインに不定期でライブやイベントを行うほか、1日1組限定で2階に宿泊することも可能です。レトロな空間に佇むアンティークテーブルやソファなどのインテリアは、当時のものをそのまま修復して利用。大正時代を彷彿とさせるステンドグラスや京都発祥の泰山タイルなどの、時を経た美しさにきっと魅了されるはずです。長い歴史のあるレトロ空間で、時間旅行に出てみるのもいいかもしれません。
日常に寄り添う、物語のある服を/コトバトフク
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ファッションの専門家3人が運営する、服と本の店「コトバトフク」。日本の若手デザイナーの服が中心に取り扱われています。奇抜さや流行ではなく、着る人の日常生活を考えて選ばれた服たちが並んでいるのが特徴です。また、ファッションに関する新書や古書などが本棚にずらりと並んでいるほか、一つ一つの服の性格や物語を丁寧に説明してくれるのも、このお店の特徴。ここで購入したお洋服はきっと、日々をその人らしく軽やかに羽ばたかせてくれるはず。
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