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生理用品に選択肢を。「illuminate」と「#NoBagForMe」って?

ハヤカワ五味が立ち上げ。塩谷舞や瀧波ユカリも賛同

テキスト:齋藤萌慧 編集:竹中万季
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より多くの人が、より多くの選択肢を持ち、自由に選択できますように。ハヤカワ五味さんが立ち上げた「illuminate」

生理は、わたしたちのもとにほぼ毎月やってきます。ときにはお腹が痛くなったり、イライラしたり、眠くなったりするけれど、それも、わたしたちの身体に起こる自然なこと。けれど、生理用品を買う、という行為に恥ずかしさを感じたり、生理用品を買うときにわざわざ紙袋に入れられることに、どこか違和感を感じている人も多いのではないでしょうか。

今年5月、「より多くの人が、より多くの選択肢を持ち、自由に選択できますように。」というビジョンを掲げたプロジェクト「illuminate」(イルミネート)が発足しました。立ち上げたのは、胸が小さい人向けのランジェリーブランド「feast」などを経営する、ハヤカワ五味さんです。

生理は、わたしたちの身体に起こる自然なこと。隠すものでも、恥ずかしいことでもない。illuminateでは、そうした考え方を当たり前にしていくべく、生理用品大手企業のユニ・チャームとともに「#NoBagForMe」のハッシュタグで生理用品が紙袋にいれられる現状についてひとりひとりの想いを集めたり、トークイベント『#じぶんにいいこと はじめよう』で、EMILY WEEKの柿沼あき子さんとともに生理用品の未来を語るなどの活動を行っています。

また、生理用品について「知り、選び、考える」という体験を提供するために、生理用品のセレクトショップもスタートするそうです。第1弾として、6月20日(木)から7月29日(金)まで青山ブックセンター本店にて本と生理用品が買えるポップアップショップを出店し、期間中には生理に関するイベントも開催するとのこと。

生理用品を知り、選び、購入することを通して、より多くの人が小さな「選ぶ」ということの成功体験を得る。その成功体験が、1つでも多くのポジティブな選択につながっていく世界を私たちは目指しています。
illuminateのVISIONより)

illuminateが掲げるビジョンの中には、わたしたちの未来へのポジティブな願いが込められています。

生理用品をネガティブなイメージから解放する#NoBagForMeプロジェクトって?

これまで生理用品というと、「隠さなくてはいけないもの」「人前に出したら恥ずかしいもの」というイメージを持っていた人も多いはず。今回、illuminate代表としてハヤカワさんが参加したのが、生理にまつわるネガティブなイメージを大きく変えていくためのプロジェクト「#NoBagForMe」。

ユニ・チャームがはじめたこのプロジェクトは、「生理用品を隠さなくてもいい未来」「女性が、自分自身の体について気がねなく話せる社会」を目指しています。

世の中の当たり前になっている「生理用品は隠すもの」「見えたら恥ずかしいもの」という概念を、わたしたちが生理用品を購入した際に「袋に入れなくていいです」と伝えることで、少しずつなくしていけたら。生理に対するネガティブなイメージを、ひとりひとりの行動で変えていくことを目指しています。

このプロジェクトには、『milieu』の塩谷舞さんや、漫画『臨死!! 江古田ちゃん』でも知られる瀧波ユカリさんなども賛同。SNS上には、実際に#NoBagForMeのタグをつけて語られた女性たちの想いや、海外の生理用品の事例、新しい生理用品のアイデアなどが投稿されています。

生理のイメージを、わたしたちが変えていく

このプロジェクトを立ち上げたハヤカワ五味さんから、その想いについてメッセージをいただきました。

She isをご覧のみなさまこんにちは、ハヤカワです。今回、illuminateという生理と向き合うプロジェクトを発足しましたが、そんな発起人の私は実は生理がとても軽く悩んだことも多くありません。ですが、女性の多い会社を運営していく中で、同じ女性であってもそれぞれ大きく状況の違う身体や生理のことを知り、そしていかにそれまで身体のことや生理のことを話してこなかったのだろうかということに衝撃を受けました。まずは生理のある私たちから自分たちのことを知り、考え、選ぶということで意思を表明していく。いつしかそれが、自分たち以外のことを想像し、思いやることにも繋がっていったらと思っています。

これまで疑われることなく当たり前に抱かれてきた、生理用品に対するネガティブなイメージ。女性の身体に自然に起こる現象だからこそ、ほんとうはポジティブに捉えることの方が自然なのではないでしょうか。わたしたちの身体に起こる自然な現象を恥ずかしがる理由なんて、どこにもないはずだから。

生理という女性にしかない身体の現象を、より楽しく、選択肢の広いものとして捉えることができたら、わたしたちの明日はもっと明るく自由なものになっていく気がします。「illuminate」を通して未来について考えていくことは、きっと自由に選択できる未来を作る第一歩になるはずです。

わたしたちがそれぞれ生理用品について知り、考えることで、新しい「当たり前」が作られていくと信じて。

※2019年8月16日追記:一部文言を修正いたしました。

PROFILE

齋藤萌慧

都内の大学院で哲学を学びながらDaydreaming zineを作っています。文章を書くことは生きること。すきなことは、ZINEを作ること、映画を観ること、本を読むこと、食べること。

ハヤカワ五味
ハヤカワ五味

1995生まれ東京出身、多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。課題解決型アパレルブランドを運営する株式会社ウツワ代表取締役社長。高校1年生の頃からアクセサリー類の製作を始め、プリントタイツ類のデザイン、販売を受験の傍ら行う。大学入学直後にワンピースブランド《GOMI HAYAKAWA》、2014年8月には妹ブランドにあたるランジェリーブランド《feast》2017年10月にはワンピースブランド《ダブルチャカ》を立ち上げ、Eコマースを主として販売を続ける。複数回に渡るポップアップショップの後、2018年にはラフォーレ原宿に常設直営店舗《LAVISHOP》を出店。

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