脇田あすか、茨木のり子の詩「みずうみ」の世界をイラストに

脇田あすか、茨木のり子の詩「みずうみ」の世界をイラストに

自分が辛いときに1番近くにいてあげられるのは自分だ

2019年11・12月 特集:生理現象をおもいやる
テキスト・イラスト:脇田あすか 編集:野村由芽
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力がみなぎる日もあれば、弱々しく落ち込んでしまう日、どこかに痛みがある日もある。生きているかぎり、いつなんどきも元気いっぱいだ、という人はいないのです。だけど、たとえば生理や汗、ホルモンバランス……生理現象による心身のゆらぎは当たり前に起きるものだから、「みんな」もがまんしているのではないかと、自分で自分をおさえこんでしまう場面もきっと多い。

今回、コズフィッシュに所属し、プロダクトブランドpink pepperとしてなど個人でも活動するデザイナーの脇田あすかさんに、特集「生理現象をおもいやる」を解釈したイラストをつくっていただきました。デザイナーという多忙な職業の働き方を見つめ直し、生活も大切にしたいと強く願う脇田さんが「自分を否定しない」ために描いたゆらゆらした色と形に身をゆだねてみてください。きっと気持ちがよくなります。

自分が辛いときに1番近くにいてあげられるのは自分だ

・特集「生理現象をおもいやる」のテーマをどのように解釈しましたか?

強く明るく生きたいというわたしの意思とは関係なく、繊細でめんどくさいわたしが確かに存在する。それっていわゆる「生理現象」というもので、逃げようも避けようもないものです。なにかに対して怒ったり悲しんだり、どうしても自分で自分がコントロールできないときってあります。ささいなほつれに苛立ったり、世の中に当たり散らしたりしてしまう。そのあとは自己嫌悪、結局うまくいかないのはなにもかもわたしのせいなんだって思ってしまったりする……。そういう場面が日常の中にひそんでいるのが、すごく恐ろしいです。

でも、嫌な自分と向き合ったときに、怯えるのではなくて、どこまでも優しく受け入れてあげることが、何よりよいのではないかと最近気づきました。わたしは弱っているわたしに対して、暖かいものを食べたり、はやく寝てあげたり、いい靴を買ってあげたりして、ただただ優しく寄り添ってあげればいいんだなと。自分が辛いときに1番近くにいてあげられるのは自分だということが、当たり前だけどようやくわかりました。

She is 12月特集「生理現象をおもいやる」に寄せて、脇田あすかさんが描きおろしたイラスト

茨木のり子さんの詩「みずうみ」をよんで

・作品をつくるときに込めた思い。

茨木のり子さんの詩「みずうみ」をよんでから、ひとは誰でも心の底にみずうみを持つのだ、と知りました。そのみずうみが、ゆらゆら不安に揺らぎ、悲しみにくすんでしまうことはどうしたってきっとあるけれど、きらきら太陽あびて輝くときも必ずあります。あなたの中のみずうみを、あなたがいちばん大事に大事にしてあげられますように。

「人間は誰でも心の底に
しいんと静かな湖を持つべきなのだ

(中略)

それこそ しいんと落ちついて
容易に増えも減りもしない自分の湖
さらさらと他人の降りてはゆけない魔の湖

教養や学歴とはなんの関係もないらしい
人間の魅力とはたぶんその湖のあたりから発する霧だ」

(茨城のり子「みずうみ」より抜粋)

光と温度とともにこころの深いところへすっと潜っていってくれるようなイメージに

・作品をつくるときにやらないようにしようと思ったこと。

じぶんを大事にする……って言葉にするとなんだかちんけで、簡単にいえてしまうのがすごく実際の重みとずれているなぁと感じていました。そういうことを伝えたいんだけど、安っぽくならないように、光と温度とともにこころの深いところへすっと潜っていってくれるようなイメージになればいいなあ、と。

絵の具のまざる途中の色は、みずうみの色にぴったり

・つくっていておもしろかったところ、こだわりポイント。

曖昧な色どうしの絵の具のまざる途中の色は、みずうみの色にぴったりだなと思っています。花びらのような、あたたかい肌のような、薄ピンク色も気に入っています。

生理前には命の母ホワイト、肌荒れにはTHREEのコンシーラー

・生理現象に向き合うためのアイテム(本や雑貨、化粧品などなんでもかまいません)。

生理前の苛立ちが近年ひどかったのですが、命の母ホワイトを飲み始めてからいくぶんかよくなりました。肌荒れもするので、THREEのコンシーラーが手放せません。くりだしタイプのやつはその都度手でとっても清潔なかんじがしてよいなぁと思います。

わたしにとって大切なShe

・あなたにとって大切なSheはだれですか?

わたしと出会ってくれるすべての人たち。

PROFILE

脇田あすか
脇田あすか

1993年生まれ、愛知県出身。アートディレクター・デザイナー。東京藝術大学デザイン科大学院を卒業後、コズフィッシュに所属。展覧会や書籍・広告のデザインをしながら、豊かな生活をおくることにつとめる。主な仕事にPARCOの広告、雑誌『装苑』のデザイン、ZUCCaのブランドブックなど。また個人でもアートブックなどの作品の制作・発表をしている。

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