古着と向き合い、既に在るものを活かしたサスティナブルなものづくりを行うSREU
続けてご紹介するのは、先シーズンまで「FURUGI-NI-LACE(フルギニレース)」として活動していて、20SSより名前を新たに再スタートした「SREU(スリュー)」。古着と向き合って、それぞれの特徴を生かしつつ、自分たちで再度プロダクトアウトする“Ready-made”というコンセプトの「1点ものの既製服」のブランドです。1点1点を自分たちで作っているからこそ、細かい布の切り替え、生地違いのものの合わせ、オーガンジーの重ね、生地ごとの刺繍など、工場での大量生産では作れない、ひと手間もふた手間もかかったお洋服が並びます。
SREUの服のパーツは古着を用いており、既に在るものを活かしたサスティナブルなものづくりが見えてきます。ブランド名である「SREU」自体も、S(Sustainable)RE(Recycle)U(Upcycle)を繋ぎ合わせた造語だそう。
でも、「リメイク」をしているブランドとしてではなく、「ファッション」ブランドとして在りたいと彼らは言っていて、「リメイクだからいいよね」ではなく、シンプルに欲しいと思ってもらえるお洋服を作りたいというSREUの強い意志を感じます。
普段はデザインTシャツなどをリメイクすることが多いSREUですが、今回の“知る”では、LACOSTEのポロシャツを使ったコレクションも今回のために作っていただきました。シンプルで、アイコンにもなっているLACOSTEのポロを活かしつつ、SREUらしく商品に落とし込んでいます。
SREUディレクターの米田年範さんから「これからのルール」をテーマに、サスティナブルとの関わり方について言葉をいただきました。
これからファッションだけではなく、すべての業界において、サスティナブルというキーワードがより重要な言葉になってくるかと思います。これからのルールと言うより、ルールの前の倫理的な話になるのかもかもしれません。
僕らはたまたま、リメイクという手法を以前より使っています。自然な流れでサスティナブルの枠の中に入り込んでいる状態です。サスティナブルへ向かうための手段を持っているブランドと考えています。
ですが、僕らのブランドとして取り組むには、とても大きな問題です。僕らの手段を活かし、お客様や他のブランド・企業と取り組むことで、小さいかもしれないけどこれからのルールを作れるのかもしれません。ただ、ブランドのルールは「ルールに捉われないこと」です。