自分自身の個性が見つからない人は、まず何をすべき?
暖色カラーのメイクが大ブームだった2019年。2020年の春は個性を表現する年になると、小田切さんは断言します。また、自分にぴったりのメイクを見つけるHOW TOも。
長田:今日はコスメの話もできたらと思ってたの。もうそろそろ2020年の春新色も仕事で見たりするじゃないですか。例年になくカラフルだよね。
小田切:すごいヴィヴィッドだよね。
長田:ここのブランドは普段は攻めないのに、というところまで攻めてるよね。一方でSNSをチェックしていると、「これどうしろっていうの?」という戸惑いも見受けられて。小田切さんはどういう提案をする?
小田切:2019年は個性を探す年だったと思うんですよ。2020年は「見つかった個性をこのカラーコスメたちで表現して!」っていう年なんです。だから今シーズンはトレンドの色ってないんです。何色をつけても正解。
野村:まだ自分の個性が見つからないなという方はどうしたらいいでしょう?
小田切:そういう方はぜひビューティカウンターに行ってみてほしい。それで、最低でも10人のBAさんにメイクしてもらってみてください。
長田:多いね! 道場破りみたい(笑)。
小田切:出来上がった顔をじっくり見て「この人がこうやって私をメイクしたっていうことは、ここがいいと思ったからかな」って一個一個分析していくんですよ。その中で自分が好きだな、いいなって思う部分だけをかき集めるんです。
長田:なるほど。私も10カ所行ってみようかな。
永原真夏さんのミニライブ&トーク。長田杏奈さんと、音楽、美しさを語らう
『She is BEAUTY TALK」の後は、シンガーソングライターの永原真夏さんによるミニライブに移り、『She is BEAUTY DAY』にぴったりの、エネルギーをくれるような珠玉の5曲が披露されました。パワフルな永原さんの歌声とハーモニカに、工藤歩里さんのピアノの音が重なり、会場はさらにハッピーでエモーショナルな空間に。
ミニライブ終了後には長田さんと永原さんのトークも。永原さんの歌詞から長田さんが感じたことをきっかけに、前半の小田切さんのトークとはまた違う美のあり方について、お話は伸びやかに広がっていきます。
長田:永原さんの歌は、歌詞に登場する視点がすごくユニークですよね。今日聞かせていただいて、野に咲く花や草への想像力がすごく高いと思ったの。それから、<石も隕石も同じ>という歌詞も面白かったです。
曲の最後に<道端に転がる石も隕石も / 僕にとってはおんなじさ / 猫も鉄も棉も星も人も / 僕にとってはおんなじさ>という歌詞が並ぶSpotifyで聴く
永原:歌詞まで聴いてくださって嬉しいです。そうですね、それらは一緒だと「思うように」しているんです。
長田:それは、最初は思っていなかったけれど、意識的に同じなんだと思い直すようにしたということ?
永原:そうですね。家で飼っていた猫がきっかけだったんです。家庭の中で、この猫と自分は対等であるという感覚で仲良くしているときに、「猫にとって対等なものは他にもあるな」と気がついて。猫ってその辺のホコリにも戦いを挑み出す生き物なんですよね(笑)。そうすると、猫とホコリが対等なら、ホコリと私も対等になるという仮説を立てたんです。
長田:そうするとまなざしも変わってきますね。永原さんの歌を聴いていると、草や猫のようなすごく具体的なものから、急に「銀河」というワードが出てきたり、哲学的なことや抽象的な世界に飛ばされるように接続する感覚があるんです。その理由が少しだけわかった気がする。イコールで繋がっているんですね。
永原:ありがとうございます。自分ではあんまり意識していないんですけれど。
長田:永原さんにとってそれがナチュラルなことだからだよね。うちは犬を飼っているけれど、犬についてそういう風に考えたことがなかったです。犬は犬、ホコリはホコリって、私は捉えていたんだと思う。そこを自由に、ひょーんと無生物と有機物を越えていくのが気持ちよくて震えました。