ウイルスが広がる社会で起こりうるあらゆることを俯瞰できる「パンデミックを生きる指針」
徐々に気力を取り戻し、補償として現金給付がないならとりあえず還付金を取り戻そうと確定申告を済ませ、情報を得ることを再開してみたはいいけど、相変わらず生活者としてはじりじりと追い詰められているように感じるというか、そもそも助けるつもりはあまりないような政府の対応にモヤモヤが募ります。不要不急の外出自粛を要請するなら、店を経営していてお店をあけないと生活が成り立たない人、それを消費で支えようとする人、すでに収入が途絶えて大きな不安を抱えている人など、ひとりひとり全ての人の生活が持続可能となる補償が必要なはずです。
もはやウイルスよりも政府が生活上一番の脅威ということが怖い。そうなるとそもそも何が問題だったのか、どこから考えていいのか戸惑ってしまいますが、一旦冷静になって、ウイルスが広がる社会で起こりうるあらゆることを俯瞰するために、岩波新書ホームページで公開されている京都大人文研准教授の藤原辰史さんの「パンデミックを生きる指針」を読んでみるのをおすすめします。
・藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ
4月頭に公開され、混乱する度に繰り返し読んでいます。歴史を参照しつつ、いくつも枝分かれしている問題をひとつひとつ掘り下げて、さらにそれらは根元で繋がっているかもしれないということを気づかせてくれて、向き合うべきものについて頭が整理されます。 PDF版は自由に印刷・複製することができます。
情報を探すにしてもニュースサイトでは頭の整理が追いつかないという場合におすすめの「NO YOUTH NO JAPAN」
情報を探すにしてもニュースサイトでは頭の整理が追いつかないという場合、2019年の参議院選挙をきっかけに立ち上げられたInstagramで情報を発信する政治の教科書メディアNO YOUTH NO JAPANでもコロナウイルス関連の情報を得ることができます。会見見るのもう疲れた……となっていても、Instagramストーリーズで簡潔に中立の立場でまとめてくれたりするので助かります。ウイルス自体や緊急事態宣言についてなど基本的なところから、自粛で心細い気持ちに寄り添っていろんな声を集めてくれているので、みんなどうやって過ごしているんだろう? と誰かの動きや声を知りたい時に覗いてみるのもおすすめです。デザインもかわいくて分かりやすい。