Girlfriendsたちが「ここでどうやって生きる?」をテーマに言葉を寄せる。リモート撮影でつくられたスペシャルムービー
2020年、8周年を迎えた渋谷ヒカリエ。2020年4月23日から5月6日まで、She isによるプロデュースというかたちで、昔から今に至るまで受け継がれたり再解釈されたりしながら根づいているさまざまな「日本の美意識」や「いま、この日本という場所でどうやって生きるか」について、一人一人が考えるきっかけになるインスタレーションやイベントを展開予定でした。
渋谷ヒカリエ館内で作品の展示とともに映像作品を上映する予定でしたが、このたびオンライン上映というかたちで上映することに。新型コロナウイルスにより、2020年4月3日から28日にかけておこなった撮影は急遽zoomを用いたリモート撮影に切り替えて撮影を行いました。Girlfriendsをはじめとした10名が、今自分自身が生きている「日本」という場所を見つめた記録をお届けします。
「わたしと日本、再発見。」
2020年、まだまだ遠い未来だと思ってた今年がやってきた。
あの頃、どんな未来を想像していた?
あの日に思いを描いていた自分はここにいるだろうか?
変わりゆく日本で、どんな姿勢で生きていくといいのだろう。
たとえば侘び寂び、かわいさを愛でること、和を大切にすること、粋、自然、萌えること。
日本はさまざまな感覚が大切にされてきたけれど、
それをふまえてもいいし、更新してもいい。
大切なのは、過ぎ去ってしまう今の自分を、自分だけはちゃんと見つめてあげること。
あなたは、ここでどうやって生きる?
映像の監督は穐山茉由さんが務め、音楽はYeYeさんが今回のムービーのためにつくってくださったもの。緊急事態宣言が発令されて自宅で過ごす日々のなかで一人一人が「ここで、どうやって生きるか」について考えた言葉に触れながら、その頃の自分がどう過ごしていたかや、自分自身がここで生きるために考えることなど、思いを巡らせていただけたら嬉しいです。
映像の監督を務めた穐山茉由さん、映像に出演したハナエさん、きくちゆみこさん&オンちゃん、羽佐田瑶子さん&羽佐田多陽子さん、長田杏奈さん、和田彩花さん、山崎まどかさん、たなかみさきさん、YeYeさんから、今回の映像に寄せていただいたコメントもいただきました。ぜひ、併せてお楽しみください。
監督からのコメント
穐山茉由さん
今回のお話をいただいてからしばらくして、新型コロナウイルスによって世界が一気に変化しました。まだ「リモート撮影」というものが浸透していない時期の、混乱の最中での手探りの撮影でしたが、まさに今変化の時であると実感している皆さんと共につくった記録となりました。
あの時に感じ取ったものを、忘れないように。
今改めて、私たちが生きる日本を考えるきっかけのひとつになれたら嬉しいです。
出演者からのコメント
ハナエさん
生きる意味ばかり考えて沈んでしまう夜もあるけど、生きる姿勢について考えてみると、目の前が少し照らされる気がしました。
少しずつ移ろう自分とここにある生活を見つめながら、大丈夫だと思えるような瞬間を作っていきたいです。
きくちゆみこさん&オンちゃん
ともすれば分断のツールにもなる言葉ですが、音になって響くことで、意味はわからずとも人の心に届くことがあると思います。そんなふうに、わたしが・日本が、固有の響きを保ちながらも、壁を超え、人と人・国と国との境界を超えて、調和のリズムを鳴らしていくことができますように。自分とは違うリズムにからだを揺らし、違う響きにも耳を傾けることができますように。
羽佐田瑶子さん
わたしらしく生きることは、当たり前のようで、願うばかりではそうなれない。そんな気づきをもらった時間でした。
好きなことに時間やお金を費やしたい。生きていく世界に目を向けたい。そのために学びを深めて、口にする準備をしておきたいです。
羽佐田多陽子さん
テーマを貰い毎日、色々考えをまとめました。
不安定な20代を超えて、自分の姿勢は30代から変わっていないことがわかり、活字からの受け身ばかりではなく、言葉にしてまとめるのは、より自分を見つめ直すイイ機会でした。とてもいい作品でした。
ありがとうございます。また、みなさんがしっかりとコメントして居て世の中を嬉しく思いました。
長田杏奈さん
古典文学や伝統文化にも親しんで育ち、日本のことが大好き。日本ならではの素敵なところは、数えきれないくらい語れます。でも、今の時代に「日本」をキーワードに語ると、歪んだナショナリズムやご都合復古&封建主義に加担してしまうようで、気後れしがちなのが悔しいんだよね!と気づいた取材でした。近視眼的に無理矢理すごいすごいっていう内輪受けの太鼓持ち自己満じゃなくて、せっかくやるならガチで温故を知新して未来が広がる再発見をしようじゃないか。
和田彩花さん
ビデオに参加した4月から現在まで状況は常に変動し、混乱と不安と変化の中でそれぞれの生活が続いていることを改めて実感しました。まだまだ日常の様々なことに敏感になってしまう毎日は続きそうですが、みんな一緒に生きていることを感じながら実際的な生活を頑張ろうと思いました。
山崎まどかさん
なかなか難しいテーマで、簡単には語れないようなことだけど、
いまこの時に何を考え、何を思い、何に希望を見出しているのか、
道筋を残しておくのは大切なこと。
参加できて良かった。
たなかみさきさん
実際にコメントを撮った辺りの期間(5月末辺り)、その時は気づかなかったのですが、今思うと何もできない自分を責めるような辛い期間でした。
何もできない一個人としての言葉をShe isの皆さんに聞いてもらって、心が軽くなったんです。
今も人とたくさん話をして再発見の日々に生かされています。
YeYeさん
今回の作品に参加させてもらったことで、改めて自分のアイデンティティやルーツを考えるきっかけとなりました。誰もが予想していなかったこれからの新しい世界のヒントになることばがたくさん詰まっていると思います。みなさんの中にまぜていただき光栄でした。
「わたしと日本、再発見。」スペシャルムービー
監督:
穐山茉由さん
出演者:
ハナエさん、きくちゆみこさん&オンちゃん、羽佐田瑶子さん&羽佐田多陽子さん、長田杏奈さん、和田彩花さん、山崎まどかさん、たなかみさきさん、YeYeさん
音楽:
YeYeさん
ナレーション:
竹内ももこさん