揺らぎやすい女性の体と心。いつも100%元気じゃなくても、「大丈夫だと思える日」を増やせたら、いつもより日常がきらめくかもしれません。そして心身ともに明るい風景を見ることができる自分をもっと好きになれるかもしれません。
今回、ANA『WonderFLY』×ロフトワーク『AWRD』×『She is』が連動し、女性と健康をテーマに「女性の心身をメンテナンスするアイテムやプロジェクト」を募集するクリエイティブアワードを開催。選ばれた人にはプロジェクトをクラウドファンディングで実現するための準備金が贈呈される本アワードの募集期間中である12月20日に、Fab Café Tokyoにて審査員の市川渚さん、長田杏奈さんを招き、ミートアップを行いました。
市川さんはファッションコンサルタントとして、長田さんは美容ライターとして、ベターな日々を過ごすための視点を持つふたりが、女性の心身の変化とやさしく付き合っていけるような、今注目のプロジェクトやアイテムを『She is』野村由芽、竹中万季とともに紹介。作品のエントリーの際のヒントになることはもちろん、女性の心身の課題をポジティブに変革していくFemTechをはじめとした世界の状況など、興味深いトピックが盛りだくさんの座談会の様子をお伝えします。
年齢を重ねて変化する体のために、なにを知っておけばいいの?
市川さん、長田さん、『She is』野村、竹中の4人が、まず口を揃えて話したのは「30歳を過ぎたら体が変わってきた」ということ。市川さんと長田さんが、その変化を語ります。
市川:30歳の誕生日前後で、3回救急車に運ばれたんですよ。熱中症、謎、胃腸炎の3回。「死ぬかも」って思ったので、対症療法じゃなくて根本を消していくことができないかなって、その頃から考え始めました。
長田:30代もそうだけど、美容系の先輩たちは「40代からは婦人科系にくるわよ」って言ってました。心身の変化でホルモンの動きは感じていたけれど、その波の大きさが変わるんですよね。月の半分は心身が思い通りにいかなくて、「私、本当はこんな感じじゃないんです!」っていうふうになっちゃう。
野村:不調の原因が「わからない」ということがこわいですよね。自分の体の状態を教えてくれたり、体調不良の原因のひとつを教えてくれるサービスとして、生理日管理アプリの「ルナルナ」や気圧の変化を教えてくれる「頭痛—る」を使っています。「頭痛ーる」を見ると、この頭痛は気圧のせいかもって予想できて安心できたりもするし、逆に気圧に問題がないのに頭が痛いと絶望することもあるけど(笑)、猫とふくろうのキャラクターが気持ちに寄り添った絶妙なメッセージをくれるし、かわいいからなんか許せちゃうんですよね。
自分に合ったツールを使ったりして、体の周期や特徴を理解するというのが健康のポイントだと思います。
実際に心身の揺らぎを感じている長田さんと市川さんは、自分の体を保つための日課を教えてくれました。
長田:私は毎日「養命酒」を飲んでいて。前はハーブティーで良かったんですけど、命が減ってきたから養命酒(笑)。でも、お酒が飲めないので一度アルコールを飛ばして、牛乳で割っています。ただ、養命酒の大きいビンが家にあると、ちょっと実家っぽさが出るんですよね(笑)。もっとデザインの力が発揮できそうな商品ですよね。
市川:私は「チェストベリーのサプリ」を摂っています。エビデンスのない情報があまり好きじゃなくて、美容品などもエビデンスに基づいたものしか購入しないんです。でも、チェストベリーに関しては、100%ではないけど、研究が進んでいて生理にまつわる不調への効果が実証されているということを調べて、とり入れています。
既存のものを自分のスタイルで活用する長田さん、入念に裏付けを調べる市川さん。自分に合ったかたちで健康について考えられたら、心も元気でいられそうですが、「本当にこの健康法で合っているのかな?」という疑念が芽生えたり、ちょっとした体調不良の症状をネットで検索してみると重大な病気の名前が出てきたり、深く掘れば掘るほど不安になってしまう人も多いでしょう。
野村:正しい情報に到達するためにはどうしたらいいのかというところから考えたりすることも大事ですよね。たとえば不安に陥りやすかったとしてもそれが自分だから、考え方のクセを知っていれば対処法も考えられる。それもメンタル面の健康に役に立つ気がします。
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