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社会の選択肢を増やしたい。ホテル王を目指した龍崎翔子の夢の見つけ方

社会の選択肢を増やしたい。ホテル王を目指した龍崎翔子の夢の見つけ方

ホテルはやりたいことの表層部分。次に見つけた夢とは

2019年3・4月 特集:夢の時間
インタビュー・テキスト:飯嶋藍子 撮影:小島直子 編集:竹中万季
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街の空気感を織り込んだホテルをつくることをすごく大事にしています。

「ホテルは本気で無理」だと感じ、諦めて広告業界を目指そうと考えたこともあったという龍崎さん。そんななか、ホテルをやろうと思い直したきっかけはなんだったのでしょう?

龍崎:当時Airbnbが上陸したタイミングだったんです。友達同士で4LDKに住んでいたので、Airbnbで一部屋貸し出したら家賃の足しになるのではと思って。その試験運用をまずは実家でやってみたら「できるじゃん!」となって、もっと効率良くAirbnbをやるにはどうしたらいいのか考えていたんです。

Airbnbって、貸し出す家が点在していると、ゲストに鍵をわたしたり清掃したりする作業が大変になる。しかも、旅館業の認可がないとグレーな部分があって。じゃあ、旅館業の認可があって、まとまって部屋がいくつかある場所ってないかなって考えたら、「それって普通にホテルじゃん!」って気づいたんですよ。それから不動産を探し始め、ホテルをやるというところに至りました。雪だるまみたいに、ゴロゴロ転がしているうちに大きな雪玉をつくれたんです。

北海道・富良野にオープンしたpetit-hotel #MELON

アンテナを張り、思考を止めず、チャンスを見逃さなかった龍崎さん。ここから北海道・富良野に「petit-hotel #MELON」をオープン、そして現在は5軒のホテルを経営しています。そのなかでも、大阪と京都にオープンした「HOTEL SHE,」のルームウェアとしてガウンをつくりたいと思っていた矢先、運命的にタイミングが重なり、今回She isの3月の特集「夢の時間」のギフトとして「夢見るガウン」を一緒につくることになりました。

龍崎:私たちはその街の空気感を織り込んだホテルをつくることをすごく大事にしていて、その街に人が来てくれるからホテルが成り立つという考えなんです。だから、その街の経済をお手伝いするという意味でもなるべくお客さんには街に出てほしいと思っていて。

でも、ホテルで一度服を着替えたらもう外に出たくないじゃないですか。そう考えたときに、部屋の中と外の境界っていうのは服にあるんじゃないかと思ったんです。HOTEL SHE, にはすでにワッフル地のすごくかわいいパジャマがあるんですけど、ちょっと外に出にくいんです。それなら、パジャマとは別に、部屋着でもあるし、私服として外にも着ていけるガウンをつくりたいなと考えているところでした。

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HOTEL SHE, のパジャマ

下着の上から羽織っても色っぽくて素敵だし、服の上から着てそのまま外に行くこともできる。

HOTEL SHE,でも置きたいと構想していただけあって、「夢見るガウン」には、龍崎さんのたくさんのこだわりが詰まっています。

龍崎:まず色にはこだわりました。この絶妙なくすみ感は個人的にツボだし、ピンク色のサテン素材に憧れがあったんです。肌触りも気持ちがいいし、ちょっときちんと感があるシルエットもポイントです。外に着ていけることを念頭において、アウターっぽく軽やかに着られるようにしました。

袖も太くして、着やすさ、動きやすさを重視しています。下着の上から羽織っていただいても色っぽくて素敵だし、服の上から着ていただいてそのまま外に行くこともできますよ。

薄手のニットの上に羽織った龍崎さん。腰についたヒモで前身頃をとめることができる

ゴールデンウィーク前にみなさんのお手元に届く予定のこのガウン。「これ、家で洗濯してもシワになりにくいんですよ。くしゃっとしても大丈夫なので、旅行にもいいと思います」と旅にも連れていきたくなる素敵なこだわりも。さらに4月のギフトでは、このガウンにあわせたパンツをお届け予定です。パンツはどういったものになるのでしょうか?

龍崎:蒸し暑い時期でも気持ち良く履けるようなものにしたいなと思っています。さっぱりしていて動きやすく、ヨガができるくらいのものを目指したいですね。ガウンとまったく同じ色だと全体的にボケてしまうので、締まる色で、下着がなるべく透けないカラーがいいなと思って、ブルーグリーンにしたいなと。HOTEL SHE, にも置きたいなって思っています。

自分がなぜあのときあの選択をしたのかを掘り下げると、自分の価値観が見えてくる。

「このガウンは夢を追いかけている最中の人に着てほしい」と龍崎さんは続けます。

龍崎:忙しくて自分のことが後回しになるときっていっぱいありますよね。夢を追いかけている最中はまさにそうだと思うんです。でも、次々に夢を追って自分のことが後回しになったとしても、寝る直前だけは自分の時間を楽しんでほしいなって。自分らしいと思えるようなファッションの一つとして、このガウンを楽しんでいただけたらいいなと思います。

「ホテルを経営すること自体が夢ではなくて、自分が泊まりたいホテルを世の中に増やすことが夢なので、そう言う意味では夢半ばです」と話す龍崎さん。そして、新たな夢についても教えてくれました。

龍崎:やっぱりいまの夢は選択肢を増やすことですね。たとえば、女性が出産して子育てをするときに、いまは自力で保育園を探したりして頑張るか、親に頼るかの二択がほとんど。本当はもっといろんなアプローチがあるはずで、いいビジネスモデルを組めれば、新しい選択肢をつくることはできるはずだと思っていて。出産に限らず、そういうシーンって世の中にたくさんあると思うから、選択肢をもっと増やしていくことがいまの私の夢です。

人って選択することでアイデンティティが削り出されていく存在だと思っていて。自分がなぜあのときあの選択をしたのかっていうことを掘り下げると自分の価値観が見えてくるし、それを繰り返すことでより研ぎ澄まされていく。だから、選択肢がたくさんあるって、すごく幸せなことだと思うので、そういう社会をつくりたいと思っています。

ホテルという夢を追い続けながら、それを軸に新たな夢を掘り当てた龍崎さん。いま夢を抱いていなくても、好きなことがなくても、龍崎さんのように日々の違和感から夢につながる種が見つかるかもしれません。

いま夢がある人は、それを台無しにさせられるような言葉には惑わされないで。チャンスを逃さぬよう、あなただけの夢にしっかり水を与えていれば、その蕾はいつか花開く可能性を存分に秘めているのです。

後編「挫けそうなときに何を信じる?龍崎翔子が教える夢を見続けるための鍵」※Members限定記事

ガウンが入っている3月のギフト「夢の時間」のページはこちら(お申込みは3/31まで)

PROFILE

龍崎翔子
龍崎翔子

ホテルプロデューサー。2015年にL&G GLOBAL BUSINESS Inc.を立ち上げ、「ソーシャルホテル」をコンセプトに掲げ北海道・富良野の「petit-hotel #MELON 富良野」や京都・東九条「HOTEL SHE, KYOTO」をプロデュースする。2017年9月には大阪・弁天町でアナログカルチャーをモチーフにした「HOTEL SHE, OSAKA」を、2017年12月には北海道・層雲峡でCHILLな温泉旅館「ホテルクモイ」をオープン予定。

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