政治1年生のためのメディアリテラシー。長田杏奈&かん(劇団雌猫)がジャーナリストに取材

政治1年生のためのメディアリテラシー。長田杏奈&かん(劇団雌猫)がジャーナリストに取材

情報が溢れる時代の、メディアとの付き合い方

インタビュー・テキスト:かん 撮影:飯本貴子 イラスト:鈴木衣津子(かん似顔絵) 編集:守屋佳奈子、野村由芽 
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SNSでもOK!無理なく情報を得る工夫を

あんな:メディアリテラシーと言っても、もう「新聞3紙読んで、朝晩のニュースをチェックしろ」という時代ではなさそう。情報源として先生がオススメする、これだけはチェックしろというものはありますか? ニュースアプリとかSNSアカウントとか……。

しもむら:うーん、僕は自分でも絶対的に信用するメディアなんて決めてないし、人に安易にオススメすることもないですね。むしろ、ふと情報が入ってきた時にほんの少しだけ自分でも調べてみるクセをつけておくことの方が大事だなと思ってます。

かん:それなら毎日気を張ってる必要がなくていいな。しかし、ふと政治関連の情報が入ってこない人はどうすれば……。

しもむら:普通にSNSしてたら、誰かのリツイートとかで主要なニュースくらいは勝手に流れ込んでくるでしょう?

かん:先生、それが流れてこないんですよ~~~! オタク情報はピカイチ早いですけどね。

あんな:さっきのフィルターバブルの話と同じで、そもそも政治の情報自体が入ってこないような状況の人、意外に多いと思います。

しもむら:そうかー……。それなら、誰か自分の興味の範囲内にいる有名人とかで、少しは政治絡みの話もする人を2~3人フォローしとくのが手始めかな。その際、偏らずに情報を得るためには、「いいね」と思った人だけでなく、自分と意見が合わず「やだね」と思った人もあえて少しはフォローするのがコツです。そうすると、何かが世間で話題になった時に、スマホに自分とは違う見方が自動的に流れ込んで来てくれるから……。

かん:でも落ち込んでる時に、自分と合わない意見がタイムラインに流れてくるのって精神衛生上きつい。精神を守るための行動と、バイアスを外すための行動が、矛盾するのが難しいなぁ。あと、かんちゃんこんな人フォローしてるの? こんなツイートファボってんの? って思われるのが怖かったり……。こうなったらリスト作って入れるしかないか。

あんな:フィルターバブル破りリスト! 非公開でリスト化しておけば他人に詮索されないし、自分のタイミングで流れてきた情報をチェックできるから楽かもね。

しもむら:楽であることはすっごく大事。だったら、ひとつの話題に対して、賛成意見も反対意見も幅広くリツイートしてくれるような人を見つけて、その人をフォローするのも手っ取り早い方法の1つかもね。できる範囲で、情報と接する窓を広げてみてください。

かん:いま早速、いくつかのアカウントをリストに追加してみましたが、普段目にしないような意見がいっぱい! 政治1年生から2年生になったつもりでいたけど、知らないことまだまだたくさんあるな。

あんな:リスト名、何にしたの?

かん:「広い世界」!

しもむら・あんな:いいね~。

<ポイント>
Q.「政治の話、どこで情報収集すればいい?」(あんな)
A.「まずは、SNSで政治情報も偏らずときどき発信している人を、フォローするかリストにまとめよう。」(しもむら)

PROFILE

長田杏奈
長田杏奈

1977年、神奈川県生まれ。ライター。テロップや口調で煽るテレビが苦手で、ニュースはネットやラジオでチェック。新聞は電子版派。センセーショナルな見出しやコメント欄、ニュースの並び順がワイドショーっぽいサイトは避けて通る派。著書に『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)、『あなたは美しい。その証拠を今からぼくたちが見せよう。』(大和書房/6月発売)。『エトセトラ VOL.3 特集: 私の 私による 私のための身体』(エトセトラブックス/5月18日発売)責任編集。

かん

1989年、兵庫県生まれ。書籍『浪費図鑑』等を制作するオタク女子4人組「劇団雌猫」メンバー。何が正しい情報か分からないときは、一回スマホを閉じて、みんなの議論が活性化するのを待つ。新刊はコミック『だから私はメイクする』(祥伝社)。K-POPアイドルSEVENTEENのジョシュアと宝塚歌劇団の芹香斗亜を応援中。

下村健一

1960年、東京都生まれ。令和メディア研究所主宰。東京大学法学部卒業後、TBS入社。報道アナウンサー、現場リポーター、企画ディレクターとして活躍。2000年以降、フリーとして取材キャスターを続ける一方、市民グループや学生、子どもたちのメディア制作を支援する「市民メディア・アドバイザー」として活動。2010年秋から約2年半、内閣広報室の中枢で首相官邸(民主党政権も自民党政権も)の情報発信を担当。東京大学客員助教授、慶應義塾大学特別招聘教授などを経て、現在は白鴎大学特任教授。小学教科書(国語5年/光村図書)の執筆から経営者研修まで、幅広い年代のメディア・情報教育に携わる。ネットメディアの創造性&信頼確立を目指して40団体以上が加盟する「インターネットメディア協会」(JIMA)に、設立理事として参画し、メディアリテラシー部門を担う。著書に『窓をひろげて考えよう』(かもがわ出版)、『10代からの情報キャッチボール入門――使えるメディア・リテラシー』(岩波書店)、『マスコミは何を伝えないか』(岩波書店)ほか。

INFORMATION

書籍情報
『窓をひろげて考えよう』
著者:下村健一

2017年7月20日(木)発売
価格:3,080円(税込)
発行:かもがわ出版
Amazon
※Amazonが在庫切れの場合、各出版社や書店系サイトからお申込みください。

『10代からの情報キャッチボール入門――使えるメディア・リテラシー』
著者:下村健一

2015年4月25日(土)発売
価格:1,760円(税込)
発行:岩波書店
Amazon
※Amazonが在庫切れの場合、各出版社や書店系サイトからお申込みください。

『マスコミは何を伝えないか――メディア社会の賢い生き方』
著者:下村健一

2010年9月23日(木)発売
価格:2,090円(税込)
発行:岩波書店
Amazon
※Amazonが在庫切れの場合、各出版社や書店系サイトからお申込みください。

『想像力のスイッチを入れよう』
著者:下村健一

2017年1月31日(火)発売
価格:1,320円(税込)
発行:講談社
Amazon
※Amazonが在庫切れの場合、各出版社や書店系サイトからお申込みください。

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