来た人が「幸せだった」って言ってくれたりすると、私の方こそ幸せをたくさんもらっているのになって。(来夢)
─来夢さんの作品撮りはどのように撮影されたのですか。
Yurina:私は人がおうちでのんびりごろごろしている、ちょっと抜けている姿が好きなんです。さっきの話とも通じますけど、その人本来のかわいさが出ている瞬間だと思っていて。だから、「MISS YOU UK」もそうなんですけど、いかにリラックスしてもらうかが毎回の撮影ではすごく重要なんです。来夢ちゃんの作品も、おうちでだらだらしているところを撮りたいなと思って、ほとんどの写真はベッドルームやリビングでだらりと気張らずにポージングしてもらって撮影しました。
─来夢さんは撮影に参加されてどんな風に思われましたか。
来夢:すごくやりやすかったです。いつもはヘアメイクさんやスタイリストさんがいるし、人数の多い撮影が多くて、それも楽しいんですけど、3人だけで遊びの延長みたいな感じだったから、すごくリラックスして撮れました。
澄礼:緊急事態宣言が出る前に撮影したからもうだいぶ経つけど、来夢にはまだ撮った写真をあんまり見せてないね。
来夢:まだ一枚しか見てない。早く送ってほしい(笑)。
澄礼:Yurinaちゃんって、写真で女の子のナチュラルな魅力を引き出すことについて、天才的なんです。ヴァレリー・フィリップスみたいだなと思います。今回来夢には自分でセルフメイクしてもらって。衣装は私が決めたんですけど、いつもは着なさそうな洋服を着てもらいました。最近は写真をレタッチすることって普通になってきていると思うんですけど、そういうこともしないですし、素のままの来夢の姿を発信できたらなって。
─澄礼さんとYurinaさんが来夢さんのことをそうした思いで撮影することも、この企画のテーマである「応援」につながってくると思うのですが、最後に、みなさんそれぞれが応援すること、されることについて思うことを、伺えればと思います。
澄礼:来夢のことはもちろん、女の子たちや作家さんの活動のサポーター的な存在でいたい気持ちはずっと持っていて、この先もそれは変わらないと思います。コロナの件があって、もどかしいこの状況のなかでも、何かできることがないか模索していて。CAMPFIREのようなクラウドファンディングを通じた支援も個人的にしているし、生活や社会が変わっていくなかで、自分にとって身近なカルチャーがなくならないためにどうしていくことがベストなのかは常に考えています。すぐに実践できることばかりじゃないんですけど。
自分自身の活動については、みんなに応援してもらえたから続けてこられた部分があるなと思います。お店やDJのイベントに来た人たちがくれた手紙やメッセージに励まされてきましたし、昨日、友達のインスタライブに出演していたんですけど、一緒に活動してきた友達たちが見てくれていることに、すごくほっとして。お店を閉めたり、子供が生まれたりして、自分のライフステージはどんどん変化しているんですけど、周りにいる仲間の顔ぶれがそんなに変わらないのはすごく幸せなことですね。いつも見守ってもらえている安心感があるから続けられていると思います。
─自分が変わり続けても、ずっと近くにいてくれる人の存在ってすごく大切ですよね。
澄礼:子供たちとの生活で日々慌ただしく過ぎていくんですけど、「こんな状況だけど元気にしてるの?」っていうメッセージを一行でももらえると、ちょっと一息つけるんです。
Yurina:私も身近な人に支えてもらったり、鼓舞してもらったりしたからこそ、いまがあるなと思います。友達や、澄礼さん、Fancy a la modeのお二人もそうですし、もともと写真を始めるきっかけになったのも、普段はあまり褒めない父が私の写真を褒めてくれたことで。両親が私の活動を応援してくれていて、フリーランスでロンドンに一人で暮らしていても、こうして帰ってくる場所があることは、すごくありがたいです。
「MISS YOU UK」も、撮っている子たちを応援するようなものになっていたら嬉しいですね。モデルになりたてだったり、あまり写真を撮られた経験がない子を撮影させてもらうことも多いので、最初の数カットはぎこちなかったりするんだけど、だんだん慣れてきて、すごく良い表情でカメラの前に立ってくれたりすると、親のように嬉しいですね。一番良い顔を撮ってあげたいなと思いますし、その子たちが活躍するようになってショーのランウェイを歩いたりするようになったりすると、すごく感動します。
来夢:私はイベントをやったときに、毎回来てくれる人がいたり、インスタでコメントをくれるおなじみの人がいてくれたりすると、応援されているんだなって感じます。イベントをやった日は、すごく楽しい気持ちになります。来た人が「幸せだった」って言ってくれたりすると、私の方こそ幸せをたくさんもらっているのになって。
すーさんがいなかったら新しいことに挑戦できていなかったと思うので、すーさんの存在もめちゃくちゃありがたいです。これからもいろんなことに挑戦していきたいなって思っています。
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