「より多くの人が、より多くの選択肢を持ち、自由に選択できますように。」という願いのもと、ハヤカワ五味さんが立ち上げたプロジェクト「ILLUMINATE(イルミネート)」。今年の8月には生理周期に着目した飲み分け型サプリメント「チケットサプリ」をリリースしました。1万人以上から集まった悩みをもとに、毎月のホルモンバランスのサイクルに合わせて「必要な栄養素を・必要なときに・必要なだけ」飲み分けできる3種類のサプリメントを、手軽に取り入れやすい分包タイプで毎月お届けする取り組みです。
今回は、そのチケットサプリを体験した戸田真琴さんがハヤカワさんにメールインタビュー。なにかを調整することで癒やしを得た経験や、解り合えない人との付き合い方、ハヤカワさんの考える「健康」についてまでお話を伺うことができました。ハヤカワさん個人の体験を知ることで、ILLUMINATEを通してなにを目指しているのか、その芯の部分に触れられた気がします。
身体に馴染むという体験は、服にしろ生活にしろ、少し自分の体が拡張されたような気がして心地よい
・薬といえば特定の箇所を「治す」「鎮痛する」と言ったイメージがありますが、ILLUMINATEさんのチケットサプリには東洋医学に近い「調整する」という感覚があると思いました。 指輪をオーダーメイドで作ってもらったり、楽器をリペアしてもらったりと、自分にちょうどよく合うように誰かに何かを調整してもらうという行為は、癒しにもつながる気がしています。ハヤカワ五味さんは、自分のために何かを「調整する」ことで癒やされた経験はございますか。(戸田真琴)
私は革靴のケアがとても好きなのですが、最初は硬くて窮屈な靴が少しずつ足に馴染んでいったり、オイルでまったりとした艶が出てきたり、私だけの靴になっていく瞬間に癒やしを感じます。身体に馴染むという体験は、服にしろ生活にしろ、少し自分の体が拡張されたような気がして心地よいものです。ちなみにお気に入りのドクターマーチンのピンヒールは、かれこれ7~8年履いています。(ハヤカワ五味)
自分に馴染みの良いメイクやスタイルが国外に存在するとは思わなかった
・その逆に、これはもっと早くこうするべきだったなと、ベストな回答にたどり着くのに時間がかかった経験はございますか。(戸田真琴)
メイクについては、かなり自分自身に馴染むまで時間がかかったなと思います。多感な中学生、高校生時代はまだ赤文字系の雑誌が多く、自分の顔立ちや憧れる雰囲気ではなくあまりピンとこないまま見様見真似でメイクをしていました。数年前、中国カルチャーに触れる機会があり、そこから中国系の女優さんやインフルエンサーさん(現地ではKOLや網紅と呼びます)の存在を知り「あ! 私が好きで、なりたかったのはこういう雰囲気だなぁ」と震えました。まさか自分に馴染みの良いメイクやスタイルが国外に存在するとは思わなかったので、学生時代の自分に教えてあげたいです。(ハヤカワ五味)
その人の発言や行動がその人自身から来ているとは限らない
・優しいはずの人にも伝わらないこともある。そうしたら、優しくない人にはどう接したらいい? という疑問が常に頭の中にあります。五味さんは、どうしても解り合えない人と対峙した時、どのようにするべきだと思いますか?(戸田真琴)
その人の発言や行動が、その人自身から来ているとは限らないので「何がこの人にそうさせているのか」ということをよく考えています。優しくないなぁと思う人にも、その人なりの優しさや正義があり、しかもそれは本人が作り出したものとは限らず、そう思わせた何かきっかけがあるのではないかと。そうすることでその人自身を恨まず、あくまでその人を取り巻いてきた環境や文化などに苦手意識があるだけではないのかと少し距離を置いて考えることができる気がしています。(ハヤカワ五味)
「知る」ということは問題を個人のみの責任から開放してより本質的な解決に近づくとっておきの魔法
・これまで「なんとなく調子が悪い」「なんとなく憂鬱」といった感じ方の問題として処理されてきた物事に、鉄が足りていない、このビタミンが足りていない、などと、具体的な分析が届いてくることは、体と心の不調を抱える人たちにとって救いになると思いました。愛や思いやり、学問や忍耐、様々なことが誰かの救いになり得ますが、五味さんにとってこれまで最も「救われた」と感じたものはなんですか? また、それはどのような時に起こったことですか。差し支えない範囲で結構です。(戸田真琴)
私は「知る」ということが問題を個人のみの責任から開放して、より本質的な解決に近づく、とっておきの魔法だなと思っています。私は今までどうしようもなく生きづらい瞬間が何度もあり、それは私個人の努力不足だと思って生きてきたのですが、最近、総合病院で数時間に渡って検査をしてもらったらある遺伝性の病気が原因で起こっていたことだと分かりました。病名がつくのには一瞬抵抗がありましたが、これまでの色々な気付きに繋がりが見え、これからどうしていったらいいかの道のりが明確に照らされ「私がダメなだけ」という気持ちを超えて良い方向に向かっています。(ハヤカワ五味)
心も身体もあわせて一人の人間として健やかであることを「健康」と指したらよいのでは
・生まれながらに身体の持つ快適さは異なると思っています。そもそものスタートラインが違う私たちにとって、「健康」とはどのようなものを指すべきだと思いますか?(戸田真琴)
健康というと身体的なものが想起されやすいですが、私は、心も身体もあわせて一人の人間として健やかであることを「健康」と指したらよいのではないかと思っています。なので、例えば、社会的にも心理的安全性が守られている、健全な自己肯定感があるというのもとっても健康的なことです。そんな社会にしていけるような取り組みを続けていきたいなとILLUMINATEでは思っています。(ハヤカワ五味)
戸田真琴さんがチケットサプリを体験して感じたこと
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チケットサプリを実際に手に取ったのは、ちょうど1か月のうち最も調子の悪くなる1日のことでした。血液がどんどんと体から出ていってしまうのを感じては、何かの罰でも当たったみたいだと毎月のことながら落ち込んでいましたが、ILLUMINATEさんからのちいさなプレゼントのような箱と、リーフレットのサプリメント説明欄にあった「あなたがあなたらしく過ごせないのは、あなたのせいじゃない。」という言葉に心のやわらかいところを撫でられたように感じ、気が抜けるように救われる感覚がしました。31日分、そばにこのチケットサプリがあるのだとわかっている日々は、ほんの少し頼もしいような気がします。体内に入れるものだから、プロダクトや言葉選びの一つ一つからも、このサプリメントを作った人を信頼しよう、と自然に思えることがとてもありがたかったです。季節の変わり目で心も体も揺らぎ続けるこの季節に出会えたことが、ささやかな祝福のようでした。