女子校から共学の大学に進んで最初の1か月、私はあらゆる男女から「そんなんじゃ、モテないよ」と、言動や服装の改善を促された。その頃の私は、念願のフランス文学科に合格した喜びで、水玉のワンピースにフラットシューズというパリジェンヌスタイルを好んでいた。さらに、女子校では何をやっても面白がられた成功体験から、目立ちたがりで自信満々な上、長い受験勉強から解放されてやる気に満ち溢れていた。そんな私があらゆる飲み会で小言を食らい続けたくらいで、くじけるはずもない。フランス文学を専攻する以上、恋愛は何が何でもしなくてはいけないものだった。ならば、努力してモテを学習するのみである。
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