夢のまた夢のまた夢のまた夢/はらだ有彩

夢を見ることほど、自分を見ていることがあるだろうか

2019年3・4月 特集:夢の時間
テキスト:はらだ有彩 編集:野村由芽
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眠ると怖い夢しか見ない。怖い夢しか覚えていない。
熱を出して眠りにつくときに繰り返し見る夢がある。例えば、とてつもなく広い団地の中で、一本の針を探している夢。地平線まで建ち並ぶ団地群は風船でできていて、一刻も早く針を見つけなければ、床や壁に刺さって世界が破裂してしまう。それなのに思うように前へ進めない。
例えば、狭い水槽に閉じ込められる夢。薄青い部屋に置かれた厚さ30cmほどの水槽は、私の身体をぴったりと収めている。あまりにもぴったりすぎて抜け出すことができない。腕や足の隙間には何だか分からない日用品が詰まっている。水槽の外から誰かが私を見ている。
決まってうなされ、わあっと飛び起きる。目が覚めてもどきどき震えている。でも同時になぜか慕わしい。まだこの夢を見る私でいたのだ、という懐旧らしい慰めを見つける。自分で怖がらせて、自分で怖がっている憎めなさにくつろいでしまう。

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PROFILE

はらだ有彩
はらだ有彩

テキストレーター(テキスト/テキスタイル/イラストレーション)。2014年 テキストとイラストレーションをテキスタイルにして身につけるブランド《mon.you.moyo》を開始。強い女の子をモチーフに、自分も一緒に強くなるためのイラストレーションを展開しています。monはフランス語で「私の」、youは英語で「あなた」、moyoはスワヒリ語で「たましい」。私のあなた、そのたましいを必ず手に入れる。

INFORMATION

書籍情報
書籍情報
『日本のヤバい女の子』
著者:はらだ有彩

2018年5月28日(月)
価格:1,512円(税込)
発行:柏書房
Amazon

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