「やすむ」ことは、人が生きていくために大切な行為。だけど、やすむことをわすれてしまったり、言い出しづらいときもしばしばあるのではないでしょうか。7・8月の特集「やすみやすみ、やろう」は、人間らしくよりよく生きるために、積極的に休む意思を持ち、環境をつくり、そしてやすむことの質と深さを増していこうという特集でした。She isでは、毎月の特集テーマをもとに「VOICE」を書いていただける方を公募で募集。「やすみやすみ、やろう」の公募に寄せていただいた、SHOKO FUJIIさんのVOICEをご紹介します。
あざらしドーナッツだ、
と思った。
6月の終わり、水族館に行った。
遊んでいるのか、痒いのか、自分のしっぽを追いかけてくるくると回る1匹のあざらし。
もともと丸いあざらしが更に丸くなり、綺麗な円を描くその様は、塀の上から覗きこんだ私にはドーナッツの様に見えた。真ん中にはぽっかりとあざらしドーナッツの穴が空いている。
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