長い影/多鹿真紀

もし、隣に座った誰かが、同じような装備を身につけていたのなら

2019年9・10月 特集:よそおうわたし
テキスト:多鹿真紀
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She isでは、毎月の特集テーマをもとに「VOICE」を書いていただける方を公募で募集。2019年9・10月の特集「よそおうわたし」の公募に寄せていただいた、多鹿真紀さんのVOICEをご紹介します。

冬のいちばん長い夜の中に居るような日々。

20代の私は、本当に遅れてきた思春期の、中学3年生の夏休み、のように、
答えも見つけられないまま、自分自身と葛藤の真っ只中に居た。
その葛藤はそのあと、10年も続くだなんてその時誰が思っただろう。

私ははたからみれば、とても面倒な人だったと思う。

私のそれは、誰しもが抱える有り触れた、ほんの小さなものだった。
自信のなさや、何者にもなれない諦めや、小さなヒガミ、人恋しさ。
永延にそれらは周り回って、何度も同じようにやってきた。
その度に言い知れぬ感情と、孤独が私をおそって、
I’m not good enough.とぶつぶつ言うのだった。

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PROFILE

多鹿真紀

都会から小さな町に居を移して、物作りと家族と静かに向き合いながら暮らす。言葉は生き物。

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