「この人に頼めばおもしろいことやってくれそう」って思われるのっていいよね。
ゆりしー:伊波さんはいろんなお仕事をやってるイメージがあるけど、今の割合はどんな感じなの?
伊波:映像とグラフィックが同じくらいかなあ。両方まるっと頼んでくれたりすることも多いしね!
ゆりしー:それってきっと頼む人もありがたいよね。
げっちゃん:トンマナ的にもね(ドヤ感)。
しをりん:げっちゃんとぱいせんは、最近トンマナ(トーン&マナー)って言葉を覚えたんだよね(笑)。
ぱいせん:未完成宛てに送られてきたメールに「こんな感じのトンマナで大丈夫でしょうか」って書いてあって。「トンマナ?」って。
ゆりしー:LINE検索したらそのときのやりとりが出てきた(笑)。ぱいせんから「トンマナはさ、トンマなトイレのマナーのことでいい?」って。
一同:(笑)。
げっちゃん:伊波さんは、肩書きをつけるとしたら何になるの?
伊波:名刺にも書いてなくて、基本的に自分では名乗ってないんだ。でも何か肩書きをつけなきゃいけないときは、「グラフィックアーティスト」って言ってる。私はグラフィックも映像もやるし、空間演出とかもやるから、あんまり先入観を持ってほしくなくて。
げっちゃん:肩書きを決めてないと変な依頼とか来たりしないの?
ゆりしー:「なんかおもしろいことやりましょうよ」的な(笑)。
伊波:でも、私それって結構理想かも。みうらじゅんさんが「一人電通」って名乗ってるけど、この人に頼めばおもしろいことやってくれそうって思われるのっていいよね。
ぱいせん:それってやっぱり人間力だよね。森三中の黒澤さんも対談で「結局は人柄」って言ってたし。
ゆりしー:ぱいせんも人間力あると思うよー。
ぱいせん:へー、名前の間に入れようかな。
げっちゃん:マンパワー? ぴっか・マンパワー・ぱいせん?
ゆりしー:いや、マンパワーは意味違うし(笑)。
伊波:きっと未完成のみんなもそうなんだと思うけど、私も仕事してるといい人に出会えるんだよね。
ぱいせん:それはやっぱり伊波さんのマンパワーだよ。
しをりん:マンパワーが認めるマンパワー。
仕事をするなら、よりお金を稼げた方がいいと思っていて。それって私に価値を感じてくれてるってことだから。
げっちゃん:フリーでやってるとお金のことって難しいけど、伊波さんはギャラの交渉ってどうしてるの?
伊波:経験だね! いろいろ痛い目を見たりして、こういうときはこれだけ言っていいんだ、とか。私は仕事をするなら、よりお金を稼げた方がいいと思っていて。それって私に価値を感じてくれているってことだから、前には考えられなかったようなギャラをもらえたりすると夢があるなと思う。お金に余裕があれば、選択肢が広がってより幅の広い経験ができるから、それは作品にも反映されると思うんだよね。「経験値を増やすツール」として、お金はあった方がいいと思う。
げっちゃん:ドレスコーズの“ゴッホ”っていう曲のなかに「お金って愛の数値化だ」っていう歌詞があって、本当にそうだなって思う。仕事はお金だけじゃないっていう気持ちもあるけど、誰にいくらお金を出して仕事をしてもらうかって、愛の数値化としてすごく正しいね。
伊波:うんうん。小さい頃に読んだ『星の王子さま』に「本当に大切なものは目には見えない」って書いてあったんだけど、そのときに「じゃあお金って目に見えるから大事じゃないのかな?」って思ったのね。でも考えてみると、大事だと思うものにその対価としてお金を払ってるから、その気持ち自体が尊いんだなって思ったの。だから仕事のギャラだったら、私にお金を払って仕事を頼もうと思ってくれたことが尊くて、それが数値化されるって意味でお金って大事だなって。だからいい意味でのバロメーターなんだよね。その人に対する期待とか信頼とか、この人にかけたいっていう思いをお金に換算してるっていう。
伊波:自分が作ったものにお金が出るって、すごくありがたいことだよね。大人最高。でも、その期待に応えるためにも、「自分じゃなきゃできないこと」っていう価値を増やしていかなきゃいけないんだと思う。この連載のタイトルを聞いたときに考えたんだけど、今は「働く」って感覚があまりなくて。「労働」っていうと何となくネガティブな感じがするじゃない? 苦労して対価を払ってるみたいな。私もバイトしてたときは時間を対価にお金をもらってたから、ストレスが強かった。でも今は決まった休みもないし、アイデアはずっと考えてるから、区切りがない。そういう意味で今は働くっていう意識がすごく薄いかも。
たとえ子どもを産んだとしても、今の自分の軸をぶらさずに、仕事を両立させていきたいなって思ってる。
ぱいせん:伊波さんの今後の目標を聞きたいなー。
伊波:1つは、やっぱり海外の文化に影響を受けてきたから、いつかグローバルな企業との仕事をしてみたいなあ。あともう1つは、これまで何かに縛られることなく生きてきたからこそ、たとえ子どもを産んだとしても、今の自分の軸をぶらさずに、仕事を両立させていきたいなって思ってる。
げっちゃん:じゃあ最後に未完成も2018年の目標を言って終わろうか。
ぱいせん:私はもっと個人の作品を撮りたい。自分の方向を突き詰めたいな。あと月1で旅をする。
しをりん:筋肉つけて健康になる!
ゆりしー:私は街に出ようかな。書は捨てないけど街に出て、もう少し人に会う。
げっちゃん:げっちゃんは、2017年いろいろやりすぎて、家でちゃんと電気消して寝たことが1週間に1回くらいしかなかったの。2018年はもうちょっと自分に必要なものと必要ないものを選別したい。
しをりん:仕分けだ仕分け。れんほ……げっほう!
一同:(笑)。
げっちゃん:「2位じゃダメなんでしょうか?」じゃなくて、ちゃんと自分の1位を見極めたいんですよね(それっぽい表情で)。
ぱいせん:うまいこと言うねえ。
ゆりしー:あ、私、未完成の目標あった。面(※)を作りたい。この面、未完成はじめたころから使ってるからだいぶやばい(笑)。
※未完成の顔こと面。三本の線はとんぼせんせいによるもの。
げっちゃん:近々やろう(※2018年早々に作りました)。あとは未完成もまた海外行きたいね!
一同:行きたい!
〜おまけ〜
取材当日はクリスマスということで、1人1000円の予算でプレゼント交換したよ! 中身を隠したまま、「どんな」「どこで買った」ヒントのみでそれぞれ好きなプレゼントを選びました。
何が出るかな、何が出るかな
伊波さんには……
ゆりしーからの「珍しい学芸大学」こと、洋梨の醤油とスモーク醤油が!
「あ、醤油やばいうれしい。私、醤油大好きで、普段からいろんなの買ってるの!」(伊波)
しをりんには……
ぴっかぱいせんからの「かわいいAmazon」こと、手を叩くとワンワン鳴くトイプードルのぬいぐるみと乾電池が(乾電池はサイズが合いませんでした)!
「実はちょっと予想できてた(笑)。名前どうしよう……、見た目の揚げ物感でコロッケかな!」(しをりん)
ゆりしーには……
伊波さんからの「喉渇く広尾」こと、柿ピー入りスナックディスペンサーが!
「うわ、めっちゃいい! しかもちゃんと柿ピー入れてくれたんだ(笑)。やったー」(ゆりしー)
ぴっかぱいせんには……
げっちゃんからの「めでたい渋谷」こと、お正月飾りが!
「あ、たしかにめでたい! しかもおみくじついてる。『中吉。いいこといっぱい』。いいね、私こういうの求めてたわ~」(ぱいせん)
げっちゃんには……
しをりんからの「貼れる上野」こと、なんか京都っぽいマグネットと一万円札っぽいマグネットが!
「冷マ(冷蔵庫マグネット)だ! 諭吉やばいね(笑)」(げっちゃん)
メリークリスマス\(^o^)/
伊波英里さんにとって「働く」とは?
「わらしべ長者!」 伊波英里
本日のお会計
合計:8,930円
2回目にして1000円以上余らせる快挙! 勝因は、揚げ物でお腹いっぱいにしたから? 伊波さんが一万円冷マにげっちゃんの似顔絵を描いてくれました¥¥¥
今回のお店
酔の助 神保町本店
住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-16-4
電話番号:03-3295-9530
神保町駅A5出口から徒歩1分
厚揚げソムリエ・げっちゃんの厚豆腐ステーキログ
酔の助 神保町本店
★★★☆☆ 3.0/絹/塊焼
2回目にしていきなりの変化球、というか全くの別料理、豆腐ステーキ。片栗粉でお化粧した豆腐がアツアツの鉄板にデデデデーン。太々しく横たわる姿が愛らしい。ステーキらしく副菜はポテト。玉ねぎをじっくり炒めて作った和風ソースが豆腐とポテトにビッシャビシャにかかってます。素材の味は殺してナンボ、ソースは多ければ多い方が良い! と常々思っている私はスタンディングオベーション。豆腐の上に乗った鰹節とネギのおかげで見た目はほぼ色の濃い揚げ出し豆腐ですが、きちんとステーキです。下町のナポレオン「いいちこ」の水割り、スライスレモン入りと一緒にどうぞ。
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