「ここ」で生きることを想い、観察することで「ここ」の解像度は上がっていく。「ここ」にしかいられない春をのりこえて、初夏のにおいを部屋に迎える頃、どこにいても心を守ってくれるようなタトゥーシールをはじめとした作品をつくるopnnerのKaho Iwayaさんに、特集「ここで生きる」の絵を描いていただきました。
Kaho Iwayaさんのつくるものや、見ている世界に触れると、ここにいながら遠くに行ったり近づいたりして、星、植物、光、土、陰……そういう人だけではない生きているものたちのにおいにめいっぱい愛されるような感覚に包まれます。Kaho Iwayaさんが絵に込めた想い、そして、いまここで暮らす自分を励まし、いつかのここを耕していくための思考の広げ方について、言葉を寄せていただきました。
外であれ、中であれ、海であれ、星であれ どこで生きたっていいのだから じぶんに言い訳せず過ごせる場所を
・特集「ここで生きる」のテーマをどのように解釈しましたか? 作品に込めた思い、考え方は?
お話いただく少し前にたまたま観ていた、“ショーシャンクの空に”をモチーフにしています。
登場人物たちが、生きる場所を選びとっていく姿、そして未来へ向かっていく時に感じる高揚、希望を乗せた風。
思わず、頰が緩んでしまう。
そんな気持ちのよい空気を乗せました。
外であれ、中であれ、海であれ、星であれ
どこで生きたっていいのだから
じぶんに言い訳せず過ごせる場所を
あるがままを受け入れる
・いま自分がいる場所を愛し、耕すためにできることは?
あるがままを受け入れる
じぶんの持ち物をちゃんと愛でてあげる
散歩や窓辺で見える自然を眺め、感じること
人も同じように、緑の季節、あたらしく呼吸できるような場所を整えています
・いま、新しくはじめたことはありますか?
大事にしたいものを、身の回りに置くようにしています
それは、自分が今いる場所を愛するために、そして耕していくために
家にいる時間が長いと、それだけ家の中をよく見るようになります
小物の場所を変えてみたり、窓辺に座ってみたり
部屋の香りを変えてみたり、旬の野菜を食べてみたり
観葉植物たちにも生き生き過ごしてほしいし、
小物たちもほこりをかぶって欲しくない
人も同じように、緑の季節、あたらしく呼吸できるような場所を整えています
ある程度自給自足できる場所で生きていきたい
・いつか、どこで生きていきたいと考えていますか?
ある程度自給自足できる場所
自分の食べるものなど、あるいは譲ってもらったもので生活できるのではと思っていて、その時に生まれる創作も楽しんでみたい。その愛着と暮らしてみたい
そして、海や山が近くにあってほしい、いつでも自分がその一部であることを確かめたいから