ホワイトレオターズ発足のきっかけの一冊『骨盤にきく』
イベントの締めくくりには、毎月の特集テーマから連想される本をゲストに選んでいただく『She is BOOK TALK』を開催。引き続き、吉開菜央さんと永原真夏さんに12月の特集「それぞれのヘルシー」をテーマに本を選んでいただきました。
吉開さんが紹介する1冊目は、片山洋次郎さんの『骨盤にきく―気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門』(2004年)です。身体を鍛えることばかり考えていた時に出会い、ホワイトレオターズ発足のきっかけともなった一冊とのこと。独自の整体法を編み出す片山先生、自己調整機能の要ともいえる「骨盤」に着目した名著です。
「環境や体調と合わせて身体を整える大切さを知りました。生きるためには鍛えて成長するだけでなく、老化を受け入れていくことも大事だとこの本に教えてもらいました」。「純粋に本の内容やエクササイズを広めたい、という気持ちでホワイトレオターズ活動を始めた」と話す吉開さん。ホワイトレオターズに救われたひとりだという永原さんは「体育の成績がずっと1でしたが、これはやってみたい! と思いました。身体だけでなく、心も健康になれる気がする」と話しました。
精神的な部分も含めて、周りの人の不調に敏感でありたいと思わされる『ダリアの帯』
永原さんが紹介する1冊目は、漫画家・大島弓子さんの『ダリアの帯』(1999年)です。平和で単調な結婚生活を送っていた主人公が、流産をきっかけに精神的に変化していく様を描いた短編集です。
「幻覚を見たりと対外的に見れば精神的におかしくなってしまった女性が出てくるのですが、読んでいると、わかりやすい身体の健康だけではなく、精神的な部分も含めて、周りの人の不調に敏感な人でありたいと思わされます。気づかない間に身体が蝕まれていくことや、見えないものと話す必要性なども描かれていて、SFっぽいけど感動します」と永原さん。ご自身の人生の考え方の基盤になっている大切な一冊だそうです。
お風呂に入りながら音読すると気持ちがいい一冊『おぱらばん』
吉開さんが紹介する2冊目は、『第12回三島由紀夫賞』も受賞した、堀江敏幸さんのエッセイ集『おぱらばん』です。
著者がフランス留学時に見聞きしたことを書き記した15篇のエッセイを「どの文章を読んでいても語感がいい」と吉開さんは話します。「脳内で再生される音が心地よく、はじめて音読をしました。それから音読にハマり、堀江敏幸さんのいろんな本をお風呂に入りながら音読するととても気持ちがいい。ときどき集中できなくて意味が頭に入らない日があっても、声に出して読んでいるうちに自然と物語に引き込まれます」。「読む」ではなく「音読する」という経験も、本の楽しみ方のひとつ。読書が苦手な方もぜひチャレンジしてみては。
笑いは健康につながる。大人になってから読みたいギャグ漫画『ルナティック雑技団』
永原さんが紹介する2冊目は、漫画『ルナティック雑技団』です。少女雑誌では珍しい、ギャグ漫画家として活躍した岡田あーみんさん。「りぼん史上最強のギャグ漫画だった」と永原さんも絶賛の一冊です。
「健康に大事なことは“ユーモア”だと思います。ウィットに富んでいるというよりギャグ性が高く、終始笑っていられるから、心がパワーアップしていく気がします。大人になってからギャグ漫画を読むと、とっても楽しいです!」
健康になる方法は一概に言えず、どういった方法がベストかは決められないし、人によって心地よいものが違います。吉開さんにとってはダンスや身体を動かすこと、永原さんにとっては歌があるように。世間の常識にとらわれず、どんなことが好きで楽しく生きている心地がするのか、「私にとっての健康とはなにか」を食べ物や美容、運動、さまざまな方面から考えてみてはいかがでしょうか。
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