違う場所の同じ日の日記

ささやかな個人史が小さくとも点々と世界に灯り、のこること

テキスト:野村由芽
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2020年4月10日(金)

安達茉莉子さん

NZにいるアーティスト友達から電話がかかってきてちょっと話した。
Self-Isolationはどう、という話を交換して、まりこは元々引きこもりなんだからそんなに苦じゃないんじゃない、と笑われる。
まさに息抜きという感じで、いろいろ話した。
友達がインスタのストーリーに上げていた、背景に映る街並みや自然の美しさとか、動画めちゃめちゃ楽しかったよとかそんな話をする。Creativeってこういうことかな、と思う。

YeYeさん

夫もわしも今頃保育園に通っているはずだった2歳の息子も、みんな在宅に切り替えて2週間以上経った。こんなときだからと家でしかできないことを、こんなときだからこそ許し合おうと、ピンチをチャンスに、最初は割と楽しんで始まったおうち時間だったが、滅多にできない口内炎がもう2つも出来た。

イ・ランさん

朝起きて証券アプリを開き株式市場を眺めてみる。3月19日、KOSPI(韓国総合株価指数)が1400台に大きく暴落した韓国株式市場は恐怖に怯えたが、再びぐんぐん成長し4月中旬現在、1800台をキープしているところだ。IMF危機の際、金(Gold)を集める運動が起きたように、コロナ時代の蟻投資家(個人投資家のことを例えた表現)たちが懸命に国内の株を買い集め、下落するKOSPIの株価を守り抜いているそうだ。これを株式市場では「東学蟻運動(1894年に起きた「東学農民運動」に例えている)」と呼んでいる。しかしこれが本当に株価を守るための動きなのか、投資ではなく投機のためなのかは把握することができない。

遠藤麻衣さん

ウィーンに住んでいる美佳ちゃんとミーティング。連日、オンラインで人と話してばかりな気もする。今日は、3月までウィーンで企画していたグループ展の報告会を録画するためのミーティングだ。昨日の百瀬さんもそうだけど、美佳ちゃんも基本的に家に引きこもって仕事をしているので、ウィーンはもう3週間ほど外出禁止だけどいつもと生活が変わらない、と言っていて元気そうだった。大学の授業もオンラインで始まったそう。

大崎清夏さん

五月下旬に予定していた詩のワークショップと朗読会が中止になってしまった。予感はしていたけれどやっぱり寂しい。チラシもすごくかわいいのを作ってもらってあった。ポスターも貼りだしてくれてあった。まだ随分先なのに予約が11名も入っていた。

多屋澄礼さん

双子が生まれる前も、後も私はノンストップで仕事を続けていた。新生児の時には双子が眠った隙を見て、女優やモデルのインタビュー原稿や歌詞の対訳を書きながら、鏡を見るたびに自分のボロボロな姿にため息をつく。

手塚よしこさん

社会から離れてひたすら自宅にこもっていると、仕事での普段の違いからによる諸々の遅延はもちろん、時間の感覚がおかしくなり自分の生活や思考の効率も悪くなり、自己嫌悪に陥った上に明日こそは!と思って目が覚めるとお昼近く、なんてことの繰り返し。

花田菜々子さん

デスクを片付け、本格的に仕事できる体制に整えた。メールのやりとりと書評の原稿1本書き終える。夕方からトンの家に行って夕食作る。ざるそばと天ぷら。

麦島汐美さん

午前4時頃にLINEが来ていて、恋が終わった。返信はまだしていない。木のような人で、実際に会って目を見て話したことは3回しかなかった。3回目の夜、同じ回の映画を離れた席で見てから、まだ開いているカフェを探し、少しだけ座って話した。関係性を破綻させてまで、自分の信念は言葉にして相手に伝える価値のあることか、いつもためらって溺れる。

村田倫子さん

4月10日、晴れ

起床。今日も私は掘り下げる。

家だけが生活範囲になって、早二週間。
日常の隣にあったもの。目をこらしてよく見るようになった。

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