机、はさみ、のり、素材の紙ものさえあればいつでもどこでもできてしまうコラージュ
わたしは高校生の時、古書店でロシア・アヴァンギャルドの本との出会いからコラージュを始めた。
もともとスクラップブックを作るのがすきで紙の切り貼りはよくしていたけれど、コラージュに出会ってからというもの、とにかく楽しくて今までずっと趣味の延長で続いている。
机、はさみ、のり、素材の紙ものさえあればいつでもどこでもできてしまうし、おうち時間が増えた今、ぴったりのひとり遊びだと思う。
コラージュの楽しさは、素材集めからはじまる。
高校生の時は当時読んでいたファッション誌やカレンダーなど、手元にあるもので楽しんでいたけれど、今はひたすら目と足で探す日々。
基本的には海外で購入することが多いけれど、日本の古書店を巡り出会うものもたくさんある。
最近出会った素材は、1930年代のベルギーとチェコの雑誌。
表紙の女性がなんて素敵なのでしょう。
表紙の食器の写真は、チェコの有名な写真家の作品で、有名なアーティストの知られざる仕事を発見することもしばしば!
これも最近出会った、ドイツの紙もの。いろいろな国の衣装がとても美しい。
こちらはフランスの1800年代のファッション雑誌。
ファッションプレート(主に19世紀の雑誌に描かれた、流行のドレスや髪形、装身具などのイラスト)は手彩色(風景・人物・文化などの白黒写真に手作業で彩色する手法)のものが多くて、色もたまらない。
こういう素材たちを、わたしはコピーせず現物そのものを切り抜いて使用する。
自分の手で生まれ変わらせたいという想い、そしてコピーしてしまうと色も紙質も変わってしまうからだ。
現物を使うことで、大きさも色も変えられないというひとつの制限が生まれ、制作している時の偶然の楽しみが生まれる。
それぞれ違う紙ものなのに、大きさや形、色がぴたりと合うと気持ちいいし、うれしい。
ちぎってみたり、アウトラインから少し余白を残して切ってみたり
それでは素材を切ってみよう。すきなモチーフを直感で選んで切り抜く。
綺麗に切れた時は、ん~快感~!
ちぎってみたり、アウトラインから少し余白を残して切ってみてもまた雰囲気が変わるから試してみるとおもしろい。
現物を切り抜くことは、時に表と裏にいい素材があるという試練が訪れる。その時は意を決して、えい! と決断。
切れ端もおもしろい形をしていたり、何かに使うかもしれないから捨てずに取っておく。
今回はせっかくの機会なので「She is」の文字をそれぞれ雑誌から探し出した。
素材の配置や背景を少し変えるだけで、どんどん違う世界が出来上がることも楽しさのひとつ。
おうち時間にひとりではもちろん、家族でそれぞれすきな素材を切り抜いてひとつの作品を作るのもいいな~。
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